見仏記 9 2-3


 前夜は、オシャレでテレビもないベッド中心の部屋で、みうらさんと私はまず自主ラジオ『ご歓談』をiPhoneひとつで録り、面白い話をするというよりただただ友人同士の無駄話に終始した。それで満足であった。
 翌七月二十六日、旅程表から逆算するとホテルを出るのが六時半。みうらさんの要望で五時半に起きた我々は、前日コンビニで買ったサラテクトを渡しあって虫よけをし、みうらさんが用意してきたUVカットの日焼け止めを手足やら首やらに塗った。準備は万端だった。

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