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父の借金

子どもの頃、いろんなところに連れてってくれた いろんな人に好かれる優しい父だった。嫌いじゃなかった バブル崩壊直後、私が卒業し就職すると同時に父は仕事を辞めて自営業を始めた 不景気の中、仕事が順調に回ることなどなく、みるみるうちに借金が膨れ上がり自転車操業に。 家には借金取りからの鳴り止まない電話 何度も鳴る呼び鈴、ドアを叩く訪問 郵便ポストには督促状の束 夜に電気をつけず居留守を使う日々 母のパートと私の給料をつぎ込んでも生活費さえも足りない たった5000円のガス料金