おれのしかばねをこえてゆけ


心がぷちっと切れた音がした気がしました。
3年間続いた関係を終わらせました。名前のない関係でした。
案外悲しくないと思っていたけれど今朝起きると、熱々のアスファルトにぽつぽつと大粒の雨が落ちて染み込んでゆくように、ぽつぽつと悲しみが降って、わたしの心に染み込んでゆきました。彼のシルエットがどんどん美化されてゆくので、嫌だったところを必死で思い出します。
スマホを開くと、もう返信はないだろうと思っていたメッセージに返信がありました。最後まで嘘と本当が混在していました。ごめんなさい。


わたしのよくないところは、男性のことで揺らぎが生じると、優しくしてくれる別の男性を呼んでしまうところです。
いまにも破裂しそうな胸を押さえながら連絡すると、様子のおかしいわたしを察して、その人は飛んできてくれました。いますぐ終わらせろ、その後はただ時間が過ぎてゆくだけだから、と彼は言いました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?