本州一周ヒッチハイク6日目(その2)感動。感謝。今を生きる男の話。
「出雲大社行きたいのか。仕事休むわ。一緒に行こう!」
前回の記事はこちら↓
僕はこのまま車に乗ってもいいんか?と思うぐらい迷った。
けど、間違い無い事は、、、
「この人クレイジー。絶対面白い!すみません、この人の会社の人!!!乗ります!!」
と、車に乗り込んだ。
「本当に大丈夫なんですか??」
「ちょっとまってなー今から電話するわ。」
と会社に電話を入れる。
「すみません、今日急用で、休みます。では。。。」
まじで休んだぁぁぁぁぁぁ。
凄い本当にこんな人いるんだ。
会社がすごいのかこの人が凄いのか。よーわからん。
「出雲大社行こう!ってか一日休みだからさ、一日付き合ってよ。一緒に。どこでも連れて行ってあげるよ!」
まじですか???
本当にこんな人いるんだ。本当に。
と、言う事で、謎の男「槇原さん」との一日旅が始まった(奇跡の)
自己紹介や、これまでしてきた事。
初対面女性に裸を見られた話や、OLと観光した話などをしているうちにすぐ出雲大社に到着。
おおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!
すごい迫力!!!!
これこれ!見たかったやつぅ!!!
観光客感。笑
そして二人でも。
俺。日焼けしてるなぁ。
目的の出雲大社を満喫した。
「次、どこ行く?」
「(この人正気かぁぁぁ、本当に一日付き合ってくれるみたい。)」
「灯台。灯台に行こう!」
と、島根に一つしかない?だったかな、灯台へ。
地球は丸かった。
「さぁ、次はどこ行こうか?腹減ったし飯でも食う??」
と槇原さん。
もうなんかめっちゃ楽しくなってくる。
何より、槇原さんがノリノリ。
近くの美味しいたこ焼きやさんがある道の駅へ連れて行ってくれた。
そしてジェラートまで。
なぜ、たこ焼きとジェラートを同時に買ってしまったのかは今も不明。
そして、、、
どうしても行きたい所があると、足立美術館の話をしたら連れて行ってもらえる事に。
「ドライブだね、何飲むー?」
と、ジュースまで買ってくださる。
今朝出会ったばかりの僕に。
どうしてこの人はこんなにも優しくしてくれるのだろう。
そして何より。本当に楽しそう。
僕の今日までのヒッチハイクの、出来事も面白おかしく聞いてくれる。
そして、遂に。
16時半頃。
足立美術館に到着!!!
チケット売り場にて、、、
「17時閉館ですが大丈夫ですか?」
なに!!!!????
あと30分しかないぃぃぃぃぃ。
入場料も結構する。
これからの旅の資金も考えて30分だけなら辞めておこうかと入り口で迷っていると。
「行きたかったんだろ?行こうよ!」
とチケットを2枚買って渡される。
色々と想いはあったが、もう時間がないので、とりあえず入場して、
走った。
今でも鮮明に覚えている。
とりあえず目の前に広がる日本庭園をパシャパシャと写真に収めながら。
厳かな美術館を二人で爆笑しながらダッシュした。
やばいやばい!時間ない!とか言いながら。
めちゃくちゃバカみたいに笑ってた。
そして、目的の。
僕が見たかった景色の前に到着する。
それがこれだ。
まるで窓の向こうに広がる日本庭園が絵のように見えるこの場所。
そう。これが見たかった。
これが塾長がいいぞ!と教えてくれた景色。
確かにいい。
でも、それより僕には槇原さんとの今日一日の出来事があり。
やっと見れた景色。
本当に僕にしか味わえない景色になった。
一応二人でも記念撮影しておいた。笑
そして閉館時間になり二人での帰りの車内。
「いい所まで送っていくよ!」
と、車通りが多いコンビニにおろしてくれることに。
すると槇原さんの奥さんから電話が、、、
「ごめんごめん!今日仕事休んじゃった。
ごめんだってー。色々あったんだよ。」
と、楽しそうに奥さんと電話しながら謝罪する槇原さん。
「あっ、そうだ!娘の誕生日プレゼント。明日買いに行こうか!ね、そうしよう!」
お子さんもいたんだ。
とにかく幸せそうな人だ。
そして電話を切ると。
「いやー奥さんに怒られちゃったよ〜。でも、今日とっても楽しかった!
本当にありがとう!
一日いい思い出になったし。
なんか俺も頑張らないとなって思えたよ!
明日から俺も頑張るね!」
と。
僕はなんだか泣きそうになっていた。
元々は僕がしたくて。
僕が乗せてほしくて。
僕が僕の為にしていた旅。
でも、僕が誰かの車に乗る事で。
僕の挑戦を面白おかしく話す事で。
明日から頑張ろう!って思ってくれる人がいる。
そんな事を槇原さんは教えてくれた。
僕にはわからなかったけど槇原さんも槇原さんなりに大変な事や辛いことがあったのかもしれない。
だから僕を拾ってくれたのかもしれない。
結果的に良かったのか悪かったのかはわからないけど。
間違いなく。普通に生きていたら出会わない。
過ごす事の出来ない時間を過ごせた。
槇原さんは僕にありがとうと言うけれど。
僕の方こそ、たくさん。
ありがとう。
「あなたにとって幸せな時は?」
まさに今を生きる男だった。