真夏の春の甲子園
最高のベター
春の甲子園が真夏に開催されることになった。32校が甲子園の土を踏める。夏の甲子園はないけれど、1試合だけど、ベストではないかもしれないけれど、出場する32校の選手は素敵な時間を過ごして欲しいなって思う。
でだ、これからはオトナのいやらしい感動祭りはご無用です。「全国3,700校の思いを胸に」とかとか、煽っちゃだめ。絶対。
「甲子園で試合ができて嬉しいよね」
って思うかもしれないけれど、もしかすると、そんな単純なものではないかもしんない。
春の出場予定校とはいえ、夏の予選を勝ち抜いてきたわけじゃない。ので、代替え大会で負けた後に甲子園での試合になる学校だってある。
僕たちだけ良いのかなって思う選手だっているかもしれないし、大歓声の中でのプレーを思い描いてきたわけだから、無観客になると、「これじゃない」って思う選手だっているかもしれない。
だからテンションが上がらない選手もいる。モチベーションを高める、維持するのが非常にむずかしいと思うんだ。
だから、甲子園、嬉しいでしょ?感動させてよね?と周りがヤイヤイ言うべきじゃない。
全国の球児の思いを胸に…なんて選手は思う必要は全くない。いいえ、思ってもいいんだけれども、それは選手が自発的に思うこと。
大人やメディアが感動クレクレと煽れば、子どもらは感動を演じなくてはいけなくなる。それでは試合に集中できない。
たった一試合の大切な時間。
ここからは静かに見守りたい。
出場できる選手は、晴れの舞台で、思い切り勝ちにいく。後悔しないように。
そして、大切な人にかっこいい姿を見せられるように。
甲子園の舞台を用意するために汗をかいてくれた人たちに感謝をしつつ、自分たちのためにプレーをして欲しい。
大人は黙って見守るだけ。
一生懸命のプレーを見せてもらって、こちらが勝手に感動すればいい。
で、それを見た小学生や中学生が、やっぱり甲子園に行きたい!と思えたらいいな。
感動や、夢や、希望は、与えられるものではなくたり、見たり、叶えたりするもの、だもんね。
とにかく舞台はひとつ用意された。
最高のベターを過ごせますように。
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