赤ちゃんは「お腹側」で心地良さを感じる
赤ちゃんは、背中側よりもお腹側で心地よさを実感していることが発見された。ユニ・チャーム(本社:東京都港区)が、国立大学法人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科の篠原一之教授と共同で調査。胴回りを撫でることで赤ちゃんの脳血流量がどう変化するかをNILS(ニルス)測定し、心地よい部位がどこかを調べた。
お腹マッサージ気持ちいい
また、柔らかな素材でお腹をなでた方が、より脳の血流量が増加した。触覚は胎児の頃から発達しており、生まれてからのスキンシップが、その後の乳幼児の発達に影響を及ぼすことが既に明らかになっている。素材で違いはあるのか新たに調べた。篠原教授は「おなかをやさしくマッサージすることは、赤ちゃんにとってとても心地よいことと考えられます」ともコメントする。
調査の概要は以下の通り。
4種の素材が脳血流にどう影響するか
対象:4~10ヶ月の合計21名(平均6.8ヶ月)の健康な日本人の赤ちゃん
時期:2017年11月~2018年5月(分析期間含む)
触覚刺激の4種類:やわらかな素材(ベルベット)、硬い素材(丸い形状の積み木)新開発おむつの素材、従来品おむつの素材
方法:以下の手順にて触覚刺激を背中及びおなか側へ与えた時の前頭前野の脳の血流量を調べた。
手順①触覚刺激として、異なる4種類の素材サンプルを選び、それぞれにおいて安静30秒間、触覚刺激30秒間を3回繰り返した。
手順②触覚刺激呈示の圧力は約10hPa、2cmの距離を、速度は約2cm/秒にて往復させた。
手順③素材サンプルごと、おなか側、背中側ごとにNIRS※で脳の血流量を測定し、安静時から触覚刺激を与えた時の、脳の血流変化量を算出した。