二合目は荒れ放題
二合目の「富士御室浅間神社(ふじおむろせんげんじんじゃ)」。世界文化遺産の構成資産の一つの筈なんですが、荒れ放題に見えます
というのも、世界遺産登録される直前の6年前に訪れた際には、まだ辛うじて神社奥の建物が残っていたからです
今は境内全体に立ち入り禁止のロープが張られ、建物の写真も遠くから撮るしかありません
かつては神社の正面から鳥居が見えることなど無かったのですが、
今やこの通り崩落
石の鳥居も割れているように見えます
鳥居の部位に詳しくないので調べて確認すると、割れているのは「貫(ぬき)」の部分に相当するようです
かつて(6年前)の写真と比較すると、「冨士御室浅間神社」と書かれた神額が無くなっていて、神額を留めている「額束(がくつか)」の部分も欠落しています
世界遺産登録されたから、きっと保全が進んでいるのだろうとばかり思っていたのに、結果は逆だったので意外でした。いったい、どういうことなんでしょうね?
想像ですけれど、文化財に指定して実際に保護活動をしていた勝山村が、自治体の平成大合併の動きの中で、2003年(平成15年)に富士河口湖町に統合され、文化財保護の推進主体が曖昧になってしまったのかも知れません
しかも行政区画上、ここの二合目周辺区域だけ勝山村(現、富士河口湖町)の飛び地になっているそうです。冨士御室浅間神社の里宮がかつての勝山村(河口湖畔)にあるからだそうですが、この辺りは何だか外からは分からない経緯が色々とありそうですね
なんせ創建は文武三年(699年)とのことで、14年前に建てられた石の鳥居に裏側には「創祈一千三百五年記念」とあるくらいですから
橋を渡れば、また富士吉田市です
(2012年8月、筆者撮影)