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独断 2020.5

 先月、私は「みんな同一化しろ、異質は認めない」と書いた。図らずもそれは、現在のコロナ騒動のことも表していると、今気付いた。

 この騒動の初期に、私は「恐ろしいのはウイルスより『魔女狩り』だ」とどこかで書いた。「魔女狩り」とは、自分とは異質のものを排除しようとする、究極の蔑視・差別である。

 外を出歩いている「若者」が非常識だと責められる。同じく「老人」が責められる。ドラッグストアの店員が「どうしてお前はマスクをしているのか」と罵られる。親が長距離トラックの運転手だからと、学校がその子供の登校を拒否する。コロナウイルスに感染したら、回復したあとも村八分にあう。などなど、すでに枚挙にいとまがない。いずれマスクをせずに歩いていると、石を投げられる時が来るだろう。

 こうやって民衆を恐怖で分断するのが権力のやり方である(Shock Doctrine)。コロナは民衆運動を弾圧するための予行演習だという考え方があるが、それは正しいだろう。

 さて全く異なる国語の話。どうして「virus」を「ウイルス」と表記するのか。昔は「ビールス」と言っていたものが、いつ、誰が変えたのか「ウイルス」と言うようになってしまった。英語なら「ヴァイラス」だから「ビールス」の方が近いではないか。イタリア語でもドイツ語でもスペイン語でも「ヴィールス」だ。

 さらに「北京」を「ペキン」と発音するのも、もうやめよう。「北京」の発音はどの国でも「ベイジン」だ。「香港」は「シャングァン」だ。せっかく英語を勉強しても、固有名詞がわからなければ、英語のニュースも聞き取れない。こういう日本独特のルールはさっさと改めるべきだ。

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