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静かな宮崎駿さん?『平熱のまま、この世界に熱狂したい』

読書記録として。

親のことや命の話、人前でするには恥ずかしい話(アル中、おなら等)を、繕ったり茶化したりしないで語っていくエッセイ本。

日頃から気にかかることや不安に感じていることをなんとなくやり過ごしたり、溜め込んでいたりしていないか、気づくと自分自身のことを静かに反芻し始めることも度々だった。

日常において、あるいは何かをテーマに他人と話すときも「コイツ、あほなん?」とか思われたくなくて、ええかっこしいな自分に、もう少しずつでも大人になってみようという勇気をもらえた気がする。

宮崎駿さんの名前をタイトルに用いたのは、本書のあとがきにあった”「この世界も、あながちわるいものでもないかも」と思える言葉を、僕は探している。”という一文から、”子ども達に「この世は生きるに値するんだと伝えるため」にアニメを作り続けている”と何かのインタビューで答えておられたことをふいに思い出して。

現代における成人期のリアルが書かれている一冊だとも思う。


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