脳内ゲームオブザイヤー　アーカイブ 1987年

脳内ゲームオブザイヤー第4回。
1987年。ファミコンも円熟期を迎え、筆者はゲーセンに行く回数が増えていった時期だ。

脳内ゲームオブザイヤーとは？

(個人的に)その年に遊んだゲームのなかで(個人的に)一番よかったものを決めるひとり遊び。

「その年に発売したゲーム」ではなく、古いのでもたくさん遊んだゲームは対象にしている。

1987年ノミネート作品

・SDガンダム　ガチャポン戦士スクランブルウォーズ(ファミコン)
ディスクシステムのゲーム。私の人生初のウォーSLGだった。
戦闘シーンがアクションなのが良かった。
SDガンダム大好きだったのでロード時間やCPUの思考時間にめげずに、かなり遊んだ。

・ロックマン（ファミコン）
友達に借りて（違う友達に2回借りて）やりまくった。
今でもシリーズ出てるから有名だよね。
当時の水準で見ても「むずいゲーム」だったと思う。けど面白かった！

・ファンタジーゾーン2（ファミコン）
「1」が好きだったので「2」もやった。
セガマーク3版と比べるとファミコン版は画像や音が汚くて見た目がちょっと厳しかったけど、HP制になって死ににくくなったり、隠しショップなどの攻略要素が追加されたり、順当な続編って感じだった。
ゲーセン版もあったんだけど、画像がマーク3と全く同じだった（基板の性能がマーク3と同じだった）ので、そこはがっかりしたな。
※なお、後年PS2で、「ファンタジーゾーン2がシステム16で作られていたらどんなだっただろうか？」というコンセプトで制作されたロマン移植作品がリリースされた。

・モンスターランド（ゲーセン)
剣と魔法の世界で悪のドラゴンを倒す、アクションRPG。
ファミコンでドラクエが流行りだしたころ（DQ2くらいの頃だっけ？）だったのでこれはハマった。
サウンドの音量がデカくて、キャッチーで透明感のあるBGMと、猛烈に耳に残る心地いい効果音(コインの出る音とか、病院で回復する音とか、脳に響く感じがして好き）が印象的だった。
最初ムズイと感じるけど慣れるとどんどん上手くなれるゲーム。

・魂斗羅（ゲーセン)
これと一個下の忍者くんは、先日つぶやいた栃木のコマツで猛烈に遊んだ。
シュワルツェネッガーとスタローン(みたいな人)が銃ぶっ放しまくって敵を殺しまくっていく、超ゴキゲンなゲーム。
敵もバンバン発砲してきて、こちらも被弾すると一撃で死んでしまうので難易度は高かった。
今思うと、縦画面で横スクロールなんだよね。先の方が見えにくい、ちょっと不思議な画面構成だなと思う。
ステージの後半が横スクロールではなく奥スクロールの立体的な視点になるので、それのために縦画面にしていたのかな？

・忍者くん　阿修羅ノ章（ゲーセン）
1985年に脳内GOTYにノミネートした「忍者くん　魔城の冒険」の続編。
ステージ数や武器が増え、敵を手裏剣で殺すだけではなくダンジョンをゴールまで進む、水中を泳いでいく、巨大なボスと戦うなど、バラエティ豊かな内容になった。
メインテーマ曲がアントニオ猪木のテーマに少し似てるな。と未だに思う。これは同意してくれる人とそうでない人に分かれるので人により印象が違うのかもしれないけど。

・アフターバーナー2（ゲーセン）
筆者的には超絶有名なゲームだと思うのだけど、シリーズ新作も久しく出てないし、体験していない世代の人にとっては「知らないゲーム」かもしれない。
戦闘機のコックピットのような筐体に乗り込んで、操縦桿で戦闘機を操り、立体的な視点で奥へ、奥へと進んでいくシューティングゲームだ。
立体といっても3Dポリゴンを使っているわけでなく、大量の画像を拡大縮小して立体感を表現している。
スピード感と、誘導ミサイルと、筐体の揺れが最高にシビレる作品。

・信長の野望　全・国・版（PC-9801）
はじめて遊んだパソコンゲーム。シリーズ今でも続いてるので、名前知ってる人は多そう。この「全・国・版」は2作目にあたる作品（のはず）。
うちにパソコンがあったわけでなく、友人のお父さんがコンピュータ関連のお仕事をされていて、遊びに行ったときに触らせてもらった。
何度も遊びに行って遊ばせてもらった…今思うと迷惑だっただろうなぁ。
後にファミコンなどの家庭用ゲーム機にも移植された。

受賞作品

第4回・脳内ゲームオブザイヤーは…

「アフターバーナー2(ゲーセン版)」です！

駄菓子屋では遊べない、特別なゲームだった。

前にも記事を書いており、そこで言いたいことは大体言ってしまっているので、引用したいと思う。

有名なタイトルだから知っている人も多いと思うけど、いわゆる普通のビデオゲームではなくて、コクピット型の大型筐体に乗り込んで遊ぶ体感ゲームだった。
筆者は実家の隣に遊園地があり、しょっちゅう出入りすることができたため、幸運にもそこで遊ぶ機会に恵まれた。

地元の子は夏休みの間、遊園地内のプールのフリーパスを安く買うことができた。
フリーになるのはプールだけなのでアトラクションは乗れないんだけど、プールは園内にあるわけだから、入園はフリーパスでいけたのね。
毎日遊園地のプールに泳ぎに行ってて、帰りに(ロッカー用にと親にもらった)100円を使って遊園地内のゲーセンで、アフターバーナー2を遊ぶのが日課だった時期があった。

戦闘機の上昇・下降・左右旋回で椅子が激しく揺れるので、筐体にはシートベルトがついていた。
100円玉(所持金の全額)を筐体に入れると、その瞬間
ドゥツク！ドゥツク！ドゥツク！ドゥツク！ドゥツク！ドゥツク！…
と、けたたましい重低音で、スタート待機の曲が流れる。
半個室のコックピットなので音の響きも半端なく、いやがおうにもテンションが上がる。

操縦桿を握る手がじわっと汗ばむ。
かすかにふるえる指でスタートボタンを押すと、空母から自機である戦闘機が離陸するシーンが描かれる。

そこから先はもう無我夢中だ。

音速を超える超スピードで奥へ、奥へと進んでいく戦闘機。
遠方に敵機を発見。素早くロック・オンして、誘導ミサイルで撃ち落とせ！
捕捉が一瞬遅れた。敵機もこちらへミサイルを放ってくる！
コックピット内に設置されているアラート（赤ランプ）が室内を激しく照らす。
チィッ！回避だ！左にローリング！
駄目だ、間に合わない！
…墜落！

これ結構難しくて、下手すると数十秒でゲームオーバーなんてこともあった。でも「すごい体験をした」って感覚が超強くて、何度遊んでも楽しかった。今の価値観だと、ユニバーサルスタジオのライドに乗ってるみたいな感じ。乗ってる時間は5分足らずだけどすごかった。みたいな。

操縦桿が子供には結構重たいので両手で持ちたいんだけど、スピードを調整するレバーを左手で操作しなきゃならないので片腕で操縦できるのが理想で、私のパイロットとしてのフィジカル面の資質が足りなかったんだと思う。

ちなみに、家庭用にはたくさん移植されてる。
セガマーク3をはじめ(マーク3版はアフターバーナー1だった)
ファミコン、メガドライブ、PCエンジン。X68000やFM-TOWNSといったパソコン。セガサターン、PS2、3DSやスイッチにもあったかも。

ただ、ゲームセンターと同じようにグワングワン揺れるコクピットで、重たい操縦桿を汗ばむ手で握りしめ、アラートの赤いランプに照らされながらプレイすることは家庭ではできない。
ゲームセンターの実機で遊べたというのは得難い経験であったと思う。

今でも修理を続けて、稼働させているゲームセンターがあると聞く。
生きてるうちにもう一度遊びたいなぁ。