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2024年、アフタヌーンティーの思い出を振り返る

昨年に続き、今年も行ったアフタヌーンティーの振り返りをしたいと思う。

(上記から前編中編も読めます)

今年はそもそも行った回数が少ないので、記事はこの一つのみ。お付き合いくださいませ。


①ベリーズティールーム(トラディショナルアフタヌーンティー)

「アフタヌーンティーの楽しみ方」をテーマにした紅茶教室開催に合わせ、およそ1年ぶりに浜田山に降り立った。

当日は一人参加。メンバーは初対面の方ばかりで、年代もバラバラ(私よりもやや年上の方が多そうな印象)。
でも、「英国菓子が好き」「お茶の時間が好き」という共通の話題があるせいか、気兼ねなく話をすることができたし、居住地近隣の美味しい英国菓子のお店の情報も得ることができた。

(今年中に行きたかったのだけども行けずに終わりそう。来年こそ必ず…!)

トラディショナルアフタヌーンティー(2人分)全景

アフタヌーンティーはきゅうりのサンドイッチ、レモンカードのカップケーキ、ヴィクトリアサンドイッチなど英国らしい王道メニューがずらり。薔薇をあしらったティースタンドも素敵。

実はこの時は仕事の繁忙期真っ只中。
心身は疲れ切っていたけれど、そんな時こそ休憩が絶対に必要!そう割り切り、有給休暇を取得してはるばる参加を決めた。
結果、仕事とプライベートでメリハリが出たので、参加して良かったと思っている。
ホント、時にはこうやって強制的に休まないと、ただでさえ多忙を極めるワーキングマザーはリフレッシュの機会すら持てない。
働く時はしっかり働き、休む時はちゃんと休む。
忙しい時こそ肝に銘じたい。

②タイニートリアティールーム(ロイヤルサマーアフタヌーンティー)

転職を機に上京してきた大学時代の友人のお祝いを兼ねて、彼女がかねてから行きたいと希望していたこちらのお店を予約した。

90日先まで予約が取れるので早い段階で予定を抑えやすい反面、年々直前期での予約は難しくなっている印象(土日は特に)。Instagramでのメニューのアップを待たずに、季節のアフタヌーンティーのテーマにピンと来たら予約するのが正解。

今回もパイナップルケーキにマンゴーとココナッツのスコーン、ピーチメルバなど夏を感じるメニュー満載。かなりボリュームがあるので、しっかりお腹を空かせて訪問しましょう(食べきれなかった焼菓子系は持ち帰り可能)。

ロイヤルサマーアフタヌーンティー(2人分)全景

③アンティークティールームマリッジ(マリッジプレート)

北浦和駅から歩くこと15分。静かな住宅地の中に突然現れるのは、個人宅を改装したと思しき緑に囲まれた邸宅。
中に入ると、英国アンティーク要素が溢れた内装にグッとくる。

まるでお屋敷に招待されたかのよう。
拘りが感じられるステンドグラスや調度品の数々。
この日のマリッジプレート。
アフタヌーンティーほど重たくない分量がちょうど良い。

メニューはお店の名前を冠したマリッジプレートのみ。内容は季節に応じて変更しているそう。今回は秋ということで、りんごゼリー、マロンクリームを挟んだヴィクトリアサンドケーキにキャロットケーキなどが並び季節感を演出。中でもキャロットケーキが特に美味しく、作り手のレベルの高さを感じる一品だった。

その時々で変わる紅茶の種類も豊富。
私がいただいたのはスモーキーアールグレイ。やや人を選びそうな特徴的な燻製の香りとは裏腹に、飲み口は意外なほどスッキリ。そのギャップに驚きつつも、非常に飲みやすい紅茶だった。

こちらのお店はオープンから日も浅く、当初は全くのノーマーク。それが今年読んだこちらの本での紹介がきっかけで俄然興味が湧き、近くに住む同行者を誘って訪問したのだった。

ややマイナーな北浦和という立地といい、知る人ぞ知る…という感じかと思いきや、途中から近隣在住のシニアの皆様がお茶を片手に談笑しながら午後のひと時を過ごされていて、地域への認知度も上がっている様子だった。予約は必須。

④カフェブリティッシュ(雪の妖精のアフタヌーンティー)

六本木駅から程近いものの、路地裏ということもあり閑静な場所に位置した英国スタイルのカフェ。向かいにはギリシャ大使館が見える。

モーニング(時間帯限定)や軽食メニューも取り扱うが、今回は冬のアフタヌーンティーを予約。アフタヌーンティー利用の場合は予約が必須ながら、一人から予約できるのもありがたい。

価格帯はやや高めながら、季節感を感じるメニューの数々、落ち着いた中にも可愛さのある内装、制服着用の英国メイドさんの接客…全てに癒されながら、ゆったりとした時間を過ごすことができた。
何より一人利用でも居心地の悪さを感じなかったのが、個人的にポイントがかなり高め。

なお、写真だと品数が少なめに見えるが、一品一品それぞれにボリュームがあるので、お腹を空かして訪問するのが正解。

雪の妖精のアフタヌーンティー(1人分)全景。アングルの関係で見えにくいけど、上段にはパフェ、下段にはグラタンもサーブされている。

アフタヌーンティーではポット2杯分の紅茶を豊富な種類の中から選べる(コーヒーも選択可能)。
茶葉のラインナップはフレーバーティーが中心。レジ横には茶葉を並べたスペースがあり、英国メイドさんが懇切丁寧に解説してくれる。
私が選んだのはリキュールのフレーバーが楽しめる「アマレット」と、メイドさんがおすすめしてくれた「いばら姫」。新入荷も複数あり、ラインナップはその時々で変わりそうだ。茶葉によって香りが全然違うので、嗅ぎ比べるだけでも楽しめる。
思い立って今月行ったばかりなのに、季節を変えてまた行きたいと願うお店がまた一つ。嬉しい体験となった。

アフタヌーンティーは一人でも複数人とでも楽しい

冒頭にリンクを記載した昨年のアフタヌーンティー振り返り記事。その題名は次のとおり。

(ほぼおひとり様な)私のアフタヌーンティー振り返り2023

比べると、今年の題名はカッコ書きの部分が外れている。これは狙っての表記だ。
なぜか。アフタヌーンティーは一人でも二人以上でも楽しい。そのことがわかったからだ。

アフタヌーンティーは社交の場、だけど…

アフタヌーンティーは、19世紀頃ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリア(キリン「午後の紅茶」のラベルにもなっている)によって始められたと言われている。

当時はランプの普及や夜の社交により夕食の時間が遅くなる風潮にあり、昼下がりの空腹に苦しめられたベッドフォード公爵夫人が友人を招いてこれを供したものが、貴婦人の間で社交文化として広まった。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/アフタヌーン・ティー

このように、アフタヌーンティーは社交の場。
お店側も基本的は複数人での利用を想定していたように思う。

しかしコロナ禍によって、食事を介して他者と交流する機会は減った。飲み会もそうだし、アフタヌーンティーもそう。
ティースタンドを挟んで向かい合った席に座り、会話しながらお茶を飲んだりお菓子をつまむ。いかにも飛沫が飛びそうな行為で、人を誘うことは憚られた。少なくとも私はそうだった。
そんな状況もあってか、昨今のアフタヌーンティーは一人分で予約できるお店が増えている。コロナ禍以降にアフタヌーンティーに目覚めた私も、これまでは専ら一人利用が殆どだった。

だけど、次第にアフターコロナの時代が訪れ、誰かとアフタヌーンティーを共にする機会を得た今年。

幸せだな、と率直に思った。

誰かと会話することは楽しい。ここ数年忘れていた感覚を思い出した気分だった。
そこに、宝石のように煌びやかな3段のティースタンドがあれば、言うことはない。ますます私の心は踊るのだ。

おひとりさまアフタヌーンティーの魅力とは

一方、誰彼構わずアフタヌーンティーという場に誘えるかというと、個人的な意見を申し上げるならそれはノーだ。

その大きな理由は価格設定の高さ。
物価や原材料高騰も影響してか、近年はどのお店のアフタヌーンティーも値上がりが続く。東京近郊なら5,000円以上の価格設定は当たり前。
高い金額を出す価値が見出せない、そう思う人もいて当然だと私は思う。

おひとり様アフタヌーンティーの魅力は

  • 自分の予定さえ調整すればすぐ予約できる身軽さ

  • 自分のために作られたティースタンドをひとり占めできるご褒美感

ここにあると思っている。
特に2つ目の項目については、毎日家族に食事を提供する人間だからこその実感も込もっている。

メニューを毎日最大3食分考えて、作る。自分の好みは二の次だ。優先事項は「家族が食べてくれること」、ここにあるからだ。
それらはものの十数分で家族に食べ尽くされる。
そして、休む間もなく食べ終わった食器を洗い、布巾でそれらを拭き、片付ける。

終わりなく繰り返されるこの作業がいかに地味で大変か。母になって日々痛感させられることの一つだ。

だからこそ、自分のために淹れてくれる紅茶の香りや、見るからに手の込んだメニューが並んだ3段スタンドの煌びやかさが、とても心に沁みる。
ゆったりと味わい、食べ終わる頃には、いつの間にか心の充電が完了している。そして(月並みな表現だけど)明日からも頑張ろうと、素直にそう思える自分に気づく。

最後に

そんなこんなで、アフタヌーンティーに彩られた今年1年のあれこれを振り返ってみた。改めて、思い出すだけでワクワクしてくる。
来年も定期的にアフタヌーンティーを楽しむ心のゆとりをもてる、そんな1年になりますように。

ヘッダーの写真はカフェブリティッシュさんで撮りました
(こちらは別カット)

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