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私の考える「丁寧な暮らし」と、小さな季節飾りの話
忙しく過ぎ去る日々の反動なのか、私は「丁寧な暮らし」とやらに、たまにすごく憧れることがある。
「丁寧な暮らし」とは、日々の何気ないことに手間と時間をかける暮らしのこと。ありきたりとも思える日常に向き合い、自分なりの心地よさを見つけるのです。
例えば、個人的に想像するのはこんなこと。
吟味して手に入れたお気に入りの花瓶と、その季節に合わせた花を窓辺に飾る。
その時々の気分でスコーンを焼く。
春には桜餡を挟んでスコーンサンドに。秋冬はチョコを混ぜ込んで。
お菓子作りが衛生面で心配になる夏は、梅仕事に取り組む。
その時々の季節感を織り交ぜながら、自分の好きなことにゆったりと手間をかける。
これが私の憧れる「丁寧な暮らし」だ。
勿論、実際はというとどれもこれもできていない。
忙しくても季節感は取り入れたい
フルタイム勤務にワンオペ育児。仕事と子どもの世話に現在進行形で追われる今、丁寧に日々を紡ぐような精神的&時間的余裕はまるでない。
そんなことは始めからわかっている。
けれど、マンネリ化しがちな日常の中でも、未来への期待とワクワク感があれば、ちょっとは変化がついて楽しくなるはず。
そんな思いを抱えながら、「丁寧な暮らし」に半歩だけでも近づきたくて、私は季節の変わり目には意識的に季節飾りを出す。
これからの季節にはクリスマスツリーや鏡餅。
春には五月人形。夏には置き型の風鈴等々。
だからと言って大袈裟なことは一つもしていない。
私は、季節飾りは敢えての小さめサイズを買い集めている。
小さな季節飾りを買う理由
理由①保管場所が狭いから
賃貸マンション暮らしの我が家は、自宅に物を置けるスペースに限りがある。
私自身も、着ない服は定期的に出張買取サービスに出し、使うハンガーの数を決めたりして、必要以上に自分の物を増やさないようにしている。
(夫の私物や息子の玩具が散らかるリビングを見ながら、片っ端から捨てたい欲に駆られることは多々あるけれども。笑)
そんな状況なので、何かを買うときは、収納の時に嵩張らないことを重視する。
ヘッダーの絵にあるような、おっきなクリスマスツリー。リビングにあったら素敵だろうなと、率直に思う。
けれど、そのシーズンはせいぜい12ヶ月で1月程度。
残り11ヶ月の間、どこに収納するのか?
大きな物置きや屋根裏部屋がある場合は、そこまで神経質に考える必要もないだろう。
ただ、居住空間が限られているのであれば、どこに収納するのかは予めシミュレーションしておきたい。
これは季節飾りに限らず、何かを購入するときに私が決まって考えることだ。
理由②私が持続可能な方法でないと続かないから
ここで問題。
季節飾りの出し入れは、誰がやるのか?
我が家の場合、答えは私だ。
ではどうすれば、面倒臭がらずに毎年季節飾りを飾れるだろうか。
答えはハッキリしていて、飾る張本人(=私)が無理なく続けられる方法がベスト。
そのためには
組み立ての工程が少ない
高所作業がない
場所を取らない
…等々、「出す」「片付ける」が大仕事にならないことが個人的にはとても大事。私が季節飾りを小さめのものにしているのはそのためだ。
フルタイム共働きでただでさえ時間がないのに、自分だけが慌ただしくなれば「何で私ばっかり…!」とストレスが溜まる。何もしない家族にもイラついてしまうし、こうなれば良いことは何一つない。
これからの季節を彩る、お気に入りの季節飾り
我が家のクリスマスツリーは、出窓や机の上でも飾れるフランフランのデスクトップツリーが定番。
今はSとLの2サイズらしいが、私が購入したのはMサイズ(現行モデルとサイズ感は異なるのかは、調べていないので不明)。
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そして、クリスマスが終わったら、ツリーを片付けたスペースにガラスの鏡餅を飾る。
見る角度や光の当たり方によって気泡や金箔の部分が煌めいて、すごく気に入っている一品だ。
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今は自分の手が届く範囲で季節を楽しみたい
「丁寧な暮らし」という概念そのものが、日々の慌ただしい生活の中ではまるで幻想のように思えてしまう。
ただの間に合わせで買った花瓶と、使われずに綺麗なままのスコーンのレシピ本。
思い出して、私は苦笑する。
だからせめて、私はお気に入りの季節飾りをリビングに飾る。
決して部屋の中で派手に主張しない。
けれど、平凡で単調な日常の中に、ちょっとだけ新しい風が吹く。そして私は、もう少し丁寧に日々を生きようと思う。
理想は理想。今は無理せず自分の手が届く範囲で、季節を楽しみたい。
さて、今年もそろそろクリスマスツリーを飾ろうかな。