VRChat用のアバター作成の備忘録:11 ウェイトでもグラデーション最強説
今回からウェイトを塗っていきます。なんかみんな鬼門とか難しいとか言ってるけど、細部にこだわらなければそこまで難しく考えなくても良いと思っています。
空のボーングループで
とりあえず全部のメッシュと、ボーンを一緒に選んで、空のグループで頂点グループを作ります。
自動ウェイト? お前はひっこんどけ!
個人の感想になりますが、何も指示していないところに勝手にウェイト調整されると確認しなきゃならない場所が無限に増えることになるので、自動正規化や自動割り当ては一切使いません。
VRChat用のアバターを作る時には、どこかの時点でウェイトの自動調整が入るので、合計値を1.000にする必要はないと思ってます。とりあえずウェイト合計0.5の頂点が1.0相当で動いていたり、複数個所の適当な数値で塗られたボーンが上手く動いているのは確認できています。VRM出力とかだと影響が出てくるのかな、知らんけど。
なので、正規化とかぬかして勝手にウェイトを変えられると困るのです。
自動ウェイトで塗った肘とか肩が完璧な動きをするわけでもないので、見えないところで何かされて確認作業に追われるよりは、全部自分で塗った方がリスクが少ないように思えます。
※あくまで個人の感想です。
具体的な塗り方
ドローでちまちま塗っていると日がくれるので、グラデーションで一気に塗っていきます。
グラデーション塗りの利点は、見えていない部分まで一気に塗れるところです。ウェイト1.0で必要な部分を含めたところを塗り、0.0のグラデーションで必要ないところを消すという形で塗っていきます。
フリルだろうが何だろうが無視してグラデーションで塗ります。
テクスチャを塗り終わっている時点で、モディファイアなどは全て適応済みで、シェイプキーも一切無い状況なので、メッシュの統合、分離は自由にやって良い状態です。マテリアルも分離したときに消せば問題ないです。
別々で塗ると一々確認しないといけないので、身体・ボレロ・服・上下スカート・ドロワーズ・手袋・靴のメッシュを全て統合し、該当する頂点グループ、主にHumanoid関連のボーンにウェイトを塗っていきます。
ビュー視点を正面にしてから、Ctrlで角度制限をつければ垂直の角度で塗ることができます。hips、spine、ches、necktはこれでさっと塗ります。chestはshoulderのボーンとの関係性もあるので、左右から少し削っておきます。
左右対称になっていないところはバランスを取るのが難しいです。
実際のところある程度適当でも動いてくれるので、ぱっと見で崩れていなければ問題ないくらいの認識でいます。貫通対策とかはシェイプキーで解決していけば良いので、ウェイトを厳密に塗るのは……こだわりポイントってやつですね。(婉曲表現)
ちなみにボーンが多いと、指標としてこのボーンテールからこのボーンの中央までグラデーションを引く、なんて算段ができます。感覚で線を引かずに、はっきりとした根拠を以って左右対称になるように頑張りましょう。私はやりませんけど。
ペイントマスクをONにしておくと、編集モードのようにシームのリンク選択や非表示も使えるので、そのあたりも駆使していきます。
手足はミラーがかかってる
対称になっているところは片方を塗るだけで終わります。
L側のウェイトを塗ったあとに、頂点グループ欄の右側の下向きのくの字から「頂点グループをコピー」→「頂点グループをミラー反転」→R側の空の頂点グループを消す→ウェイト塗られた方をRに改名、という手順でウェイトをミラー反転することができます。
これはちゃんとミラーで対称性が保たれているときだけ使える方法なので、頂点を動かすときにはXミラーを忘れないようにしましょう。
この方法で肩から先の手、ウエスト以下の足は片方塗るだけで完了します。手袋や靴もメッシュ統合すれば一緒にウェイトが塗られるので、分離すれば完成です。
そして突然ですが、結果発表の時間です。
手のメッシュを作った時に、動画ではウェイトペイントも済ませていました。これが使えるならあの時やっておいて正解だったんですが……
流石です、問題なく使えました。指のウェイトペイントは動画をなぞってやってしまえば良さそうです。
R側もミラーなので反転すれば問題なく、グラデーションでは塗りづらい細かいところが飛ばせたので、あの時点で終わらせてしまって大正解でした。
ちなみに手袋も手からコピーしていたものなので、指先のウェイトまで塗られていました。
編集モードでの塗り
ウェイトペイントを使わなくても、編集モードで塗ることもできます。
顔部分はほぼ全てheadボーンにくっつくので、eye以外の頂点を選択してから、割り当てウェイト1.0で塗ってしまいます。同じくeyeLRは瞳を選んで1.0で割り当て塗り。
首のところはneckとの接点になるので、ループ選択で選んでから0.5で塗っておきます。首側からも同様にneckに0.5を割り当てます。
確認しようね…
ある程度ウェイトペイントを進めたら、ポーズモードで動かして確認してみましょう。どこかは不可思議な動きをするところもあるかと思います。
「頂点グループをミラー反転」は、ミラーではないところは全く反応せず、逆側にウェイトが残ってしまいます。確認は後になるほど見付けにくくなるので、気付いた時にはそういう頂点を見つけるためにもポーズを取ってみるべきです。絶対にどこかはやらかしてるところがありますからね。(体験談)
今回で身体まわりのウェイトが塗り終わったので、次回はスカートと髪のウェイトを塗っていきます。
興味があればお付き合いください。
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