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短歌(2024年1月)

風過ぎて樹の形そのままに落ちた葉は薄青のたましいの抜け殻

ためらいなく席を譲ったあの人の綺麗な横顔が眩しかった

気まぐれにみた駅伝の走る音積み重ねていく音、心地よく
(2024/3/11 神戸新聞文芸・特選)

物語終わるも彼らの生は続くわが脳に2cm(センチ)ほど間借りして

わが身体(からだ)を成す細胞はぽろぽろと崩れてこの世の一部にもなれず


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