実家じまいは、てんてこまい!⑨実家の解体~土地引き渡し

8月の終わりごろ、実家の解体が始まった。
あの、日本列島に台風が吹き荒れていた頃である。
解体の様子は、家が遠いので一切見れていないのだが、今頃ガンガン家が壊されていってるのかなあと思うと、切ない気持ちになった。
土地の引き渡しは、9月下旬と決まった。
父が不動産会社へ出向き、引き渡しの手続きをした。
登記費用、解体費用等を差し引いた金額が、父の口座に入金された。
リバースモーゲージの借金も、これと同時に差し引かれた。
これで、③家計の見直し編 で、母が新たに信金から借り入れした分を残すのみとなった。
母に、信金へ電話してもらい、借金の残高を確認してもらった。
信金のカードローンの利息の高さに驚いたが、こんなのは序の口らしく、世の中にはもっと高い金利のローンもあるらしい。
完済と解約の手続きは、口座の支店でするのだが、その支店は、旧実家の近くなので、今の住まいからは中々遠い。
兄が仕事の休みの日に、母を車で送迎してくれることとなり、助かった。
そのついでに、私は兄にお願いをした。
「旧実家が更地になっていると思うので、見てきてほしいです」
すると兄から「YESイッツイズ!写メってくるわ~」と、返事。
陽気な兄である。
 
そう、もう「旧実家」なのである。
もうあの土地は、うちの土地ではない。
解体よりも、完済よりも、そのことが一番、胸にずしんと来ている。
引き渡しできたら、お金が完済できて、すっきりするだろうと、気楽な予想をしていたが、意外なところにショックを受けている。
ああ、本当にもう帰る家はないんだな・・・と。
 
兄が母を送り迎えしてくれて、無事に信金への借金完済と解約を済ませることができた。
兄から、更地になった旧実家の写メが届いた。
「こんなに広かったんだね」と兄。
日当たりもよく、四角い土地で、新居が建てやすそうな良い土地である。
やはり更地にした方が、この土地の良さは伝わるなあと、改めて思った。
ここにまた、新しい家族がやってきて、歴史を紡いでくれたらいいなと思う。
 
というわけで、これにて実家じまいは終わりです。

「実家じまい」と、言葉は簡単ですが、中身はこれほどに大変です。
私が、子どものいない専業主婦で、夫と兄夫婦もいたから、なんとか乗り越えることができました。
これが一人っ子とか、仕事しながらとか、子どもがいるとか、夫が協力的じゃないとか、シングルマザーとか、だったらどうするんだろうと思います。
兄弟がいても、うちは兄夫婦と仲がいいし、家もそこまで遠くはないからよかったけど、兄弟仲が悪かったり県外に住んでいたりしたら、大変でしょうな、と思うのです。
 
そして、実家じまいは終わりましたが、本当に大変なのはこれからなのでしょう。
家計管理は今後も必要でしょうし、病気や介護や施設に入るとか、同居とか、いろいろ。
両親を見送る日まで、そして見送ったあとも、まだまだいろいろあるでしょうね。
 
さて、あなたの実家は、大丈夫ですか?

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