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もっと重厚な旅番組があったらいい・・・『るり色の砂時計』の記憶 #テレビ番組

テレビに対する要望をつらつらと認めていたら、思い出した昔のテレビの記憶があったのでそれもまた記事にしてみる。


純然たる『旅番組』というのは
最近のテレビではめっきり見なくなったなぁ。

最近の旅番組というのは、どちらかといえば、ゲームやランキングを絡めた『旅バラエティ』というジャンルの方が多い気がする。あと、そこに住む人に美味しいものを尋ねて食リポする系の旅とか。

でも本来旅ってそんな騒々しいもんじゃないだろ
とは心の何処かで違和感を持っている。

もっと自分のエンジンをローにして、スマホとかイヤホンとかネットと繋がるものは排斥して、自分の見たいものや食べたいものを心ゆくまで堪能するような、そういうどっしりした落ち着いた旅を『旅』って言うと個人的には思っていて、そのズレがなんだかしっくりこない。

それこそ15年前ぐらいまでは、レポーターの女性がひとつの街やエリアを淡々と巡って、美味しいものや絶景スポットを紹介するような純・旅番組が、休日の昼間とかに放送されていたものだ。旅番組と表現するにはちょっと軽いので『紀行番組』の方が、どちらかといえば自然だと思う。


九州の人ならわかるかもしれないが
『るり色の砂時計』という紀行番組があった。

KBC九州朝日放送という福岡の放送局が作っていた旅番組で、日曜日の朝に放送されていた。一度聞いたら忘れられない、印象的な女性アーティストのテーマソングから始まり、毎回九州各地の名所や逸品を紹介しながら巡ってゆく、というストレートな紀行番組だ。

私が中学生だったことに放送が終わってしまったのだが、大体日曜日の朝はダラダラとテレビでアニメや戦隊ヒーローの特撮ものを見ていて、午前10時とか11時とか、そろそろ買い物に出かけようか?みたいな時間に流れていた。

なんとはなしに見ていたが、九州の素晴らしい自然や文化をテレビ越しに体験できてとても充実感があったし、こういうのをNHKが作るとありがちなお堅い雰囲気も、おしゃれな(今の言葉で言うと”チル”な)音楽とか演出で観やすかった。

子供ながらに楽しい番組だなぁ、なんて思っていた。その時にいつの間にか旅の楽しさを刷り込まれていたのかも。

実家は結構変わっていて、テレビ中心の暮らしの中であまり同じチャンネルを見続けると言う感じではなく、テレ東もEテレも、他人があまり見ないようなマニアックな番組も見ていたし、それを面白いと思う気持ちは今も続いている。いまだに「アド街」とか好きだし。

だから今でもたまに「るり色の砂時計」のテーマソングをちょっと聴きたくなってYouTubeで再生して、気分だけの旅に浸ってみたりする。ああいう重厚で、自分もリポーターと共にどっぷり空気感に入り込めるような旅番組、もっと観たいなぁと思うのである。

いっそ自分で作るか?
「最高の旅提案系YouTuber」とかなってみるか?

ぜひ「るり色の砂時計」を覚えている方、コメントください。



おしまい。