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「ご注文はうさぎですか?」最新話の感想まとめ(まんがタイムきららMAX2024年9月号)

「すべてが、かわいい」のキャッチコピーでおなじみの、「ご注文はうさぎですか?」。本記事は、ごちうさ最新話の感想をまとめていきます。

内容の都合上、本誌のネタバレを含む文章となっています。未読の方は、あらかじめ本編に目を通してから読んでください。リアルタイムで成長していくココアたちの物語を、一緒に追いかけましょう!

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扉絵

まんがタイムきららMAX2024年9月号

全体的に青や白で統一しているのは、チノのイメージカラーを意識しているのでしょうか。淡く儚い雰囲気のチノに、思わず目を奪われます。チノが単独で扉絵を飾るのは「Seven Rabbit Sins」以来ですね。あれからもう2年近くが経過したのかと思うと、時の流れの早さを感じます。チノがマジシャン(=魔法使い)になれたのも、今まで積み重ねてきた成長があったからこそなのかな、と。

扉絵(チノ単独)の歴史。実は12巻の最終話まで、枚数はココアと同率一位だった。

ごちうさにおける魔法使いには、さまざまな文脈があります。自らの夢を追い求める求道者としての魔法使い。夢を追うその背中で後続に夢を見せる、案内人としての魔法使い。9巻チノの言葉によれば、「暖かさと夜明けを運べる人」。かつてのココアみたいに、弱ったチノの手を引いてハロウィンに連れ出す人もまた、広い意味では魔法使いだと思います。ただ、その魔法使いが具体的に何を意味するのかは、キャラによってまちまちです。たとえば、リゼにとっての魔法使いは「先生」でしょう。特に、「マジシャン」はココアだけが持つ固有のイメージだと思っていました。他の子が共有するとはあまり考えていなかったんですよね。だから、チノがマジシャンの姿で登場したのは、結構驚きました。

原作6話6話を含む、「ご注文はうさぎですか?BLOOM」第7羽。アニメ版では、ココアがチノの手を取るシーンが追加された。

ココアはいずれ木組みの街を離れ、都会に行ってしまいます。けれど、ココアが去ってしまっても、彼女の代わりにチノが喫茶店で手品を披露するかもしれません。本編の内容を踏まえても、そういう未来が選択肢の一つとして、あるのかなと思いました。右手のマニキュアが薄桃色なのも、きっとココアの影響ですよね。

チノの右手をよく見ると、爪に薄桃色のマニキュアが塗られている。

ストーリー

ハロウィン期間が始まった。千夜の仮装は…九尾の狐!?

千夜のコスプレがオタクの性癖を狂わせに来てますね…!九尾の狐はもはや千夜のイメージの象徴といっても差し支えないと思います。カウンターに頰づえをつく彼女の姿は、まさに妖狐。人の寿命を軽々と上回り、何百年も生きていると思わせる老獪の風格があります。

実は尻尾が重くて動けなくなってしまっているのも含めて、とても千夜らしい仮装でした。他にもカラス天狗のマヤに、アスモデウスのメグシャロ。今年の仮装は全体的に一年前よりもハイセンスな気がします。最もセンスが独特なのは満場一致でブラバでしょう。いや本当にブラバ組の仮装はどうしてああなってしまったんだ(笑)。人でも動物でもなく、まさか自社の商品を仮装のテーマにしてくるとは思いませんでした。ラビットハウスの普通の魔女がかえってむしろ良心的に見えてきますね。

ハロウィン仮装のマヤメグ。こうして並べてみると、姉妹のようでかわいい
ブラバ組の仮装もかわいいが、これは完全にイロモノ枠だ(笑)

さて、そのラビットハウスを宣伝のため、飛び出したココア。全体を通して、彼女の振る舞いは至って平常運転です。しかし、フユだけは見抜いていました。そういえば最近のココアって、木組みの街を出る事に対して不自然なほど寂しさを見せていませんね。ココアが都会行きを皆に堂々と宣言したのは10巻。あの話から今に至るまでのストーリーをざっと思い返しても、ココアが弱気になったのは海に行く直前くらいだったと思います。もちろん、ココアは自らの進路が離別になるとは考えていません。みんなの将来はいつかどこかで一つになると信じています。ただ、ココアはチノたちが住む、この木組みの街が大好きなんですよね。原作5巻を振り返ってみれば、ココアがどれだけ木組みの街に思い入れがあるかは分かります。それこそ、一週間帰省するだけでも大泣きしてしまうほどに。いくら都会のパン修行が楽しみでも、木組みの街への愛着をそう簡単に割り切れるはずがない。それは、少し考えれば分かる事でした。

将来的に街を出ると決めたココア。だが、木組みの街を誰よりも愛していたのは…。

にもかかわらず、恥ずかしながら筆者はフユに言われるまでその可能性を全く考えていませんでした。ココアの表面的な性格に惑わされていた節があり、個人的には反省したい所です。つまり、ココアは都会に行くのが本当はすごく寂しいはずなんですよ。ひょっとしたら進路さえ、本当はまだ心の中で揺れ動いているのかもしれません。その前提を踏まえた上で、もう一度本編を読み返してみると、確かに今回のココアはどこかスキンシップ過剰な気がします。それに、「安心安心…」のコマでも、ココアは球技大会の時と同じ表情をしているんですよね。

春先に行われた、球技大会。あの時も、ココアは寂しい気持ちを心の中に留めようとしていた。

都会でパン修行をしたい。でも、木組みの街は離れたくない。そんなココアの葛藤にこれからは焦点が当たっていくのかな、と。チノが勇気を出して、ココアに手品を披露してみせたのも、ココアからすれば本当に救いだったのかもしれませんね。アメをずっと持ち歩いて大事にすると言ったのも、半分は本気なのかも(チノは引いていましたが)。

大きなテーマはそれ以外だと、あとは手紙の内容でしょうか。識者の間では、ゴーストゲーセンの再登場説が濃厚ですが、実際の所はどうなんでしょうね?手紙の封がクレーンゲームなのは確かに興味深くはあります。でも、あれだけ猫写がはっきりしていると、逆にミスリードかもしれません。いずれにせよ、来月のごちうさは大きな文脈が飛んできそうです。もしも本当にゴーストゲーセンが再登場するのなら、それはそれでホラー要素のあるお話になるでしょう。衝撃に備えて、今から心構えをしておいた方が良さそうですね…。

意味深な手紙。差出人はいったい誰なのか。来月のごちうさが怖い…。

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