
あなたにダサくいて欲しい
女友達から最近教わったバンド↓。
「みずねは『スーホの白い馬』とか好きでしょ。コレオススメだよ」
あの涙の名作絵本で憧れた馬頭琴入りのモンゴルのメタルバンドです。
M、また私が朝っぱらから雄々しくなっちゃうだろー。
さて皆さま。中秋の名月はご覧になれただろうか。
私は昨夜の十六夜までたっぷり寝ながら眺めました。おじゃる丸か。
冴え冴えと美しい金色の月、完璧だわ…と言葉もなく眺めつつ、あの「月のうさぎ」って…
顔のしみやあばたみたい、とクスっとした。
しみなどに悩む人は多いが、もし月にあの「しみ」がなかったら?
さぞ味気ないことだろう。ただの電球みたいで。
先日、とある人のホンネを知って笑ってしまった。
つまり太った女性は嫌いで、不美人はイヤだと。
正直な大多数の意見だとは思うが、そんな人には恋愛感情など決して抱かないだろうなあと感じた。
そしてそういうことを言う人ほど、自分をどんどん盛り始める。
ありがちな話ではあるのだ(卑屈もイヤだけど)。
老若男女問わず「自分すごいっしょ?」アピールするほどにある種の相手にとってはネガキャンにしかならない。現実問題として王子様だか王様とは付き合えない。私ど貧民だし平凡ですから。
超変形した動物や鳥のオスが必死でダンスしてるみたいで、こっちはひいてしまう。それがお好きな方も多かろうが。
愛するあなたがちょっとくらい、ダサくあってほしいのだ。
こっちも必死でボケでんだからそれを拾ってつなげるくらいのノリと知性と粋さは欲しいわよね。
あなたのダサさに恋をした、なんて打ち明けたりしないけど、怒るかなあ?本気の恋でも?
私は、小さい頃から顔なんて親に笑われたほどしみだらけ。
摂食障害で激太りしたりもしたし、ひどいアル中でふらふらだったこともある。
四十の頃顔面麻痺に罹りちょっと左右非対称。
学歴は高卒。年はいま51だ。
だから参ったかというわけではないが、相身たがい位の受容や許容から始めて、そのうちお互いの欠点も重要になる。しみや欠点が月のうさぎのように、欠けがえのないものになる。
安心するの。あなたが完璧でないから。
完璧でない私を許してもらえるから。
傷の舐め合いじゃないところまでやってきたよね。
あなたがコケたりすると笑ってしまう。あなたは照れて恥ずかしがって、私もまたヘマをしたりして笑われて。
そんなことくらいで嫌いになるわけないでしょ。許せないなんてないよ。と思えたひととなら。
結婚を決意したのはそんな気持ち。
まさにこの世に唯一無二でしょう?
完璧とマジとパワーと美と計画ばかりじゃ、こっちは頭の関節の軟骨すり減るんだよ。
二枚目より三枚目。
実は一枚目から八枚目まである。歌舞伎用語だが、私は三枚目と六枚目が好み。
江戸時代にもし生きていたとしたら私は、桟敷でこっそりときめいてる、名もなき長屋の娘でもあったのだろう。