『プリパラ』稼働開始5周年に寄せて
本日2019年7月10日は『プリパラ』が稼働開始してから五周年となる。
ゲームに先行して放送開始したアニメが「何も付け加えるものがないほど完璧な一話」であったことから瞬く間に『プリパラ』に夢中になった私は7月10日の稼働開始日にプレイできることを何よりも楽しみにしていた。
どんな触り心地なんだろう。どんな面白さを提供してくれるのだろう。
その事を考えると一日一日が本当に楽しかったし、稼働開始日は朝が苦手にも関わらず妙に早い時間に目が覚めて、我が事ながら「子供すぎる」と呆れてしまった。
そして平日午前中にワクワクしながら稼動店舗へと足を運び、『プリパラ』をプレイしたわけだが、初めてプレイした『プリパラ』は「可能性を無限に感じたゲーム」だった。
プレイアブルキャラクターはマイキャラクターを除けばらぁらとみれぃだけでプレイできる楽曲も四曲のみだし、『プリティーリズム』のコーデは使えるものの『プリパラ』独自のアイテム数は少なかった。
その点を不満点と指摘されると「確かに」と頷くしかなかったのだが、ただ私が『プリパラ』で見ていたのは「無限の可能性」だった。
『自分がプレイした内容、選んだコーデがその場でプリントアウトされる』というオンデマンド印刷機能、縦長の大画面で子供達の視界全体に広がるらぁら達、ボタン一つというシンプルさ故の誰でも簡単に遊べる面白さ。
どれをとっても可能性の塊だった。「これがどう広がっていくのだろう」と考えると様々な未来が見えてきて本当に楽しかったのだが、中でも「凄い!」と思ったのが「トモチケ」だった。
トモチケとはプリパラ筐体から排出されるプリチケの上部を切り離したものの事をそう呼ぶのだが、このトモチケの何に凄いのかって「ゲームの外側でユーザー同士のコミュニケーションを行うことを推奨するべくデザインされていた」という点に尽きる。
つまり『プリパラ』はトモチケによって「ゲーム周辺をユーザー同士のコミュニケーションの場所(=作中で登場するプリパラそのもの)」に変えてしまったのである。
ゲームの面白さとコミュニケーションの面白さを両立させてきたゲームデザインはまずもって凄かったし、この面白さは終わりがないのではっきり言って無敵だと感じた。
おまけに先行して放送されていたアニメでは全くの初対面だったらぁらとみれぃがトモチケ交換しているのだ。二人の真似をして交換し合う子供達がでてくる事は容易に想像できるし、そこから友達の輪が広がっていく事を考えればもう大発明だと思った。
「ゲームをコミュニケーションツールにして会話が弾む」はよくあることだが、手に取ることが出来て開発側も交換を推奨しているのがトモチケである。「会話の取っ掛かりを作る」という点でも非常に優れていたと思うのだ(要は名刺交換の面白さなのだが、交換相手がプリパラユーザーな事だけは確定なので会話が弾むのは至極当然のことである)。
私が感じたトモチケの可能性は女児の心もしっかりと虜にしていたようで、『プリパラ』は当初の目標を開始半年経たずに達成し、二年、三年と続くタイトルへと育っていく。
二年目にはプリチケ二枚分のワイド版となる「ドリチケ」が実装され、三年目にはライブ終了後にランダムでアンコールゲーム「神アイドルグランプリ」が発生してSR以上が確定化するなど、驚きに溢れた要素が多く盛り込まれた。
四年目の『アイドルタイム・プリパラ』は結果こそ最終作となったものの、「ここまで出来るのか」とポテンシャルの高さを見せつける凄いゲームになっていて、個人的な評価は高い。エスコートモードとか男プリモードとか、「ここまでやっていいのか」と本当に驚かされた。
それでいて最初から存在していた面白さは全く損なわれていないのだから「凄い」と言わざるを得ない。シンソフィアもタカラトミーアーツもマジヤッベー!
現在『プリパラ』は全国のプリティーシリーズ専門ショップ「プリズムストーン」に設置されている筐体でしかプレイできないのだが、機会があれば是非プレイしてみて欲しい。
余談。
『プリパラ』の後継作『キラッとプリ☆チャン』について触れておくと、最初期から「ライブパート(リズムゲーム)」と「マイキャラの写真撮影をするパート」の二枚看板体制になっていて、『プリパラ』から受け継がれた面白さと『キラッとプリ☆チャン』独自の面白さの共存に成功しているため個人的な評価は高い。
触り心地は『プリパラ』を原型にしていることもあってかなり良いし、写真撮影が出来るから「自分のキャラクターが一番可愛い」ということを言いたい人にはオススメ。メガネにも優しいし(マイキャラ制作時にメガネが設定できる様になっている。後からでもメガネの追加も可能)。
そしてこれは私のマイキャラ。
かわいい!
プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。