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10年経っても『プリパラ』はプリパラのままで。「プリパラ 10th Anniversary Thank you♡Music Live」
ライブイベント「プリパラ 10th Anniversary Thank you♡Music Live」を見た。
このイベントは2024年から展開されてきた「『プリパラ』生誕10周年」という一年を締めくくるライブイベントとして企画されたもので、『プリパラ』『アイドルタイム・プリパラ』『アイドルランド・プリパラ』に登場したプリパラアイドル達が集結。作品を彩ると共にプリパラアイドル達をトモチケと一緒につなげてきた楽曲を披露する。
「10周年」という節目に夢のテーマパークであるプリパラに相応しいライブイベントを開催してくれること。
それ自体が嬉しい出来事であるが、ライブの内容もプリパラアイドル達にとって嬉しいものだった。
声優としての活動を休業していたドロシー・ウェスト役・澁谷梓希の復活に端を発し、『プリパラ』三年間のクライマックスを飾った「神アイドルグランプリ」をフル尺で行ってみたり、紫京院ひびき・ファルル・緑風ふわりによるユニット「トリコロール」にユニットコーデが作成されたり、『劇場版プリパラ み〜んなでかがやけ!キラリン☆スターライブ!』の楽曲「ぷりぱら☆ララン」が登場。『プリパラ』が好きな時間が強いほど輝きを放つようなライブになっており、プリティーリズムシリーズから追いかけている身としては、その輝きで魂まで滅してしまいそうなほど最高のライブだった。
有料だがアーカイブ配信もあるので「『プリパラ』、子供の頃は好きだったな」という人達は是非見て欲しい。
それにしても。今回の10周年記念ライブを見ていて強く思ったのは「10年経っても『み~んな友達!み~んなアイドル!』だったなぁ」ということだった。
10年という一昔に数えられる年月が過ぎても何も変わらない。
らぁらやみれぃやそふぃや、ドレッシングパフェやガァルマゲドン、トリコロールがいるあの夢のテーマパークは、この世界のどこかにずっとあったんだと今回のライブで痛いほど理解させられた。
なんと表現すればいいのか迷ってしまうが、率直な気持ちを述べると、今回のライブは「あの頃を懐かしむ」という意識が全く感じられず、まるで最新コンテンツのようなライブだったのだ。
10年前は子供だった人達も、今では自分のお金でライブにやってくるので「大きくなったね」とかMC中にも飛び出すけれど、その言葉は「久しぶり」という友人にするような親しみやすさを帯びている。
つまるところ、あの頃と同じキャラクター達があの頃と変わらない距離感で接してくれているわけだ。
そこに「懐かしい」という過去への感情が入る余地はあるだろうか。
私は「なかったな」という印象で、「今のプリパラってこんなに楽しいんだ!」という気持ちが強い。「楽しかった」じゃない。「今も楽しい」んだ。プリパラは。
そういう意味では今回のライブは「プリパラ生誕10周年を記念したアップデート」だったのかもしれない。
アップデートされたのは『プリパラ』とファンの関係性。100年先1000年先も続く友情のアップデートである。
思い返してみれば大神田グロリア校長とらぁらママもトモチケを「チャキる→パキる」して友情をアップデートしていたわけだし、10年経ったのだから「パキる→チャキる」でファンと『プリパラ』が関係性をアップデートするのもおかしなことではない。むしろグロちゃん達がやってるのだから、これこそが『プリパラ』らしいとも思う。どこまで先を見ていたんだ、森脇監督は。
ともあれ10周年記念ライブも終わったことだし、「100年先も1000年先もみ~んな友達!み~んなアイドル!」できるように、プリパラと共に生きていきたい。「プリパラは好きぷり?」の精神で。ぷりのままで。
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