『アイカツアカデミー!』の展開開始を発表されて思ったこと
先日アイカツ!シリーズの新規企画として『アイカツアカデミー!』が発表された。
新作でも新展開でもなく「新規企画」としたのは、今回の『アイカツアカデミー!』がyoutube配信を主体とする企画で、楽曲展開はあるかもしれないがアニメやゲームでの展開などは現在のところ予定されていないからだ。
これに関して、主にアニメやゲームで展開してきたシリーズであることもあって、色々言われているようであるが、私がまず最初に思ったのは「そうきたかー」だった。
驚きはするものの納得はできる。想像通り攻めた企画が出てきた。
そんな印象で、「アイカツ!らしくない」といった気持ちは皆無だった。
なぜそんな納得するような反応になったのかと言えば、前作に該当する『アイカツプラネット!』だって攻めた企画だったからだ。
実写とアニメ。女子高生とアイドル。
2つの世界を行き来しながら物語を展開し、放送終了後はyoutubeでアイドルバラエティ番組を配信した『アイカツプラネット!』は、一つの作品としても、アイカツ!というIPとしても攻めていた。楽曲もキャラクターも魅力的で、一ユーザーとしては楽しい時間を過ごさせてもらったと思っている。
惜しかった点があるとすれば「コロナ禍とその影響が想定よりも長引いてしまい、ライブやイベントなどが殆どできなかった」ということか。流れを読み違えた感があったとはいえ、ファイナルライブぐらいやってくれてもよかったのに(メンバーのうち二人ぐらいは芸能界引退状態なので揃うことはなくなった)。
話を戻すが、『アイカツ!』とはそんな攻めたコンテンツだったので、今回の『アイカツアカデミー!』を「配信を通じて、ファンとアイドルが共に歩んでいく企画」とした点については何の問題もないと思っている。
またバンダイナムコグループとしても、既にアイドルマスターシリーズで「ライバーからトップアイドルを目指していく」をコンセプトに据えた「vα-liv(ヴィアライヴ)」という企画がリリースされているし、「配信活動を通じたリアルタイム性を持つアイドル活動」としてはラブライブ!シリーズで「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」が存在している。
どちらも「アイドルマスター」「ラブライブ!」というIPを支える柱の一つとして一定の評価と人気を得ているので、向かう方向性としては悪くない。
「ついにアイカツ!にも出番が回ってきた」とでも言うべきか。
少なくとも「バンダイナムコグループから思ったより大事にされていて良かった。じゃなかったらこんな企画が回ってくることはないだろうし」という気持ちにはなった。バンナムのことをなんだと思ってるの育成下手とでも思ってるの。
そんな感じで、ここまで「アイカツ!の火を絶やすな」と動き続けてきた理由が分かってよかったのだが、勝算についてはどの程度を見込んでいるのかがちょっと読めないところがある。
プレスリリースを読む限りだと『ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』のように「リアルタイムで現実と連動しながら紡がれていく物語」というコンセプチュアルな面白さや、『vα-liv』の「一定条件を満たさなければデビューすらないです」という過酷さが生む「応援したからこその喜び」みたいな、キャッチーな魅力があまり感じられない。
過去作キャラの登場は面白いかもしれないが、「配信主体でやっていきます」だけだとちょっと今のコンテンツとしては弱いので、その辺りをどうしていくのか。
初回配信で明かされることを期待したいが、別コンテンツの配信番組同士で被ってて、どっちもチェックしなきゃならなくてしんどいです!嬉しい悲鳴だよ!
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