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道に落ちていた結婚式

 最近、若者達の間で流行っているのが「路上結婚式」だ。

 文字通り路上で行う結婚式で、お金がなくて結婚式場やホールを借りられないカップルが「場所がないならその辺の道端でやっちゃおう」と、大通りの一角で始めたのが最初と言われる。

 その光景を撮った写真が「#道に落ちていた結婚式」というハッシュタグと共にSNSで拡散され、一気に広まった。中にはちゃんと許可を取って行うカップルもいるが、大抵は無許可でゲリラ的に行われる。

 突然道の一角にライトバンが停まり、中から新郎新婦が出て来る。立会人の前で結婚の宣誓をし、指輪を交換し、誓いのキスをする。そしてすぐに車に乗り込み、立ち去る。その間約5分。どうやら何人もサクラがいるらしく、ネットでの拡散や撤退の手助けをしているようだ。


 警官達によると、路上結婚式が行われる日は、集まった野次馬に邪魔されて犯罪者を逃がすことが多いらしい。

 そこに関連があるかは、未だ不明である。


#ショートショートnote杯

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