![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/77012993/rectangle_large_type_2_4744208147f3c9d93a35fa614f1ba66f.jpeg?width=1200)
てぃくる 164 切り札
![](https://assets.st-note.com/img/1650680514017-SwPQ0itNHw.jpg?width=1200)
「この女狐め! やっと追い詰めたぜ。もうどこにも逃げ場はねえ! 覚悟しやがれっ!」
「ほほほほっ!」
「なにがおかしい!」
「甘いわね。切り札っていうのは、最後に出すものよっ!」
「なにぃ!?」
女はタイトスカートをたくし上げると、腰のあたりに仕込んであった匕首を素早く引き抜いて構えた。
![](https://assets.st-note.com/img/1650680570647-Ou5VCyOmcg.jpg?width=1200)
「ぬっ!」
「どう?」
「なるほどな。だが、ウソはいけねえな」
「うそ?」
「そうだ。きちんと事実に即して書け!」
女はちょうちんブルマーからだらしなくはみ出ていたトイレブラシを、のんびり押し出して構えた。
「ま、まさか。攻越が切り札だとは……」
女はその場にくずおれた。覆い被さるように男の絶叫が響いた。
「校閲だっ! ぼけえええっ!」
悪の組織 端役にも出る夏賞与
(2015-06-13)