てぃくる 555 ぼーっとしている
自分では、決して地味な見てくれではないと思っている。顔立ちは整っているし、色も清楚な白だ。
だが、私にかけられる言葉はいつも「ぼーっと生きてんじゃねえよっ!」
ぼーっと生きているつもりなぞ、これっぽっちもないんだが。
私に言わせてもらえば、それは全体効果……いや、全体劣化というもののように思える。
一つ一つは極めて優れたパーツなのに、それがみな同じ色、サイズ、構成であるがゆえに、集合すればするほど印象が薄まり、ボケてしまう。だからといって集団から外れると、個々がいかに優れていても小さすぎ、単独で存在感を示すことはできない。
図体も態度もでかく、どうしようもなく排他的な俺様で、みんなにとことん嫌われまくっているクズやセイタカアワダチソウ。そういう連中の方が目について評価されるってのは、どうよ?
カワラマツバ
その名の通り、日当たりのいい堤防や河川敷などでよく見かけます。珍しい植物ではないんですが、パーツがどれもきゃしゃで地味。花の時期にしか目につきません。その花も、整っているもののなにせ小さい。集まると、もやあっとした印象になってしまいます。
ヤエムグラの仲間なので結構茂るんですが、ああそこにいたのかって感じで、こいつずうずうしくのさばりやがってと言われることはまずありません。利用面から言っても、益にも害にもなりません。
でも。彼らは彼ら、なんですよね。優劣が問題になるのは、それが生存に関わる場合だけで、我々人間の印象なんかどうでもいいんでしょう。
(2019-06-19)