旧作紹介 1 『配達されなかった七通の手紙』
散文執筆は2008年くらいから始めていますが、本格的に書くようになったのは2010年から。その翌年、ブログをアメブロに移してから手がけた実験作が『配達されなかった七通の手紙』になります。
この作品を手がけた頃はいろいろ実験してみようとばたばたしていましたが、その中でも一番実験色の強い作品になります。
わたしはミステリー系が得意ではありません。でも最後にちゃぶ台をひっくり返すやつを一度は書いてみたくて、そのためにいろいろセッティングをいじりました。
1.会話文のみで構成する。
2.主人公を固定しない。
3.オチを明示しない。
4.象徴的なもの(手紙)を柱にしながら、その解釈を一意にしない。
5.登場人物の印象を、書き手であるわたしが決めない。
6.あとがきを有効利用する。
ま、これでもかとネジった感じですね。平易な文の積み重ねで、内容的にも幻想的要素はないにもかかわらず、読後印象が定まらない。そんな内容になっていると思います。
二万字強の短編です。まあ、こんなアプローチもあるのかと思っていただければ。はい。
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