てぃくる 74 白いライラック
ライラックの和名はムラサキハシドイ。その名の通り、薄紫色の花と素晴らしい芳香がライラックの持ち味ですよね。
でも、なぜか白花の品種があるんですよ。確かに清楚な印象ですが、個人的にはやっぱり普通の紫花のものの方がいいなあと思ってしまいます。
ライラックは外来園芸種ですが、日本にもハシドイという近縁種が自生していてやはり芳香のある白い花を咲かせます。モクセイ科の木には白花のものが多く、ライラックがむしろ異端児かもしれません。
ハシドイも鑑賞価値が高いと思うんですが、低木のライラックと異なりずんずんでかくなっちゃうのが欠点。小さな花ですから、てっぺんにちんまり咲かれたんじゃよく見えません。どうしても風情が乏しくなっちゃいます。庭木や庭園樹としては使われないので、目にする機会はうんと少ないかもしれません。
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ライラックは冷涼な欧州原産のため、高温多湿な日本の夏を苦手にしています。盛夏に樹勢が衰えるのを防ぐため、市販されている苗は丈夫なイボタに接いであることが多いんです。
最初から白花ならともかく、今まで紫色の花だったのに、急に花が白くなってしまったという場合は、よーくご確認を。台木のイボタが大きく育ってしまい、接いであるライラックが負けて消えていることがあります。
いくら低木のライラックといえどもマンションのベランダで育てるのはちょっと厳しいですが、最近はチャボハシドイ(ヒメライラック)という小型の種が出回っているのが嬉しいところ。
チャボハシドイは樹高が十数センチでもしっかり着花するので、鉢植え、盆栽にも仕立てられます。小さくてもちゃんと紫花で、本家のライラック同様にいい香りがするんですよ。
うちのもチャボちゃんもそろそろ咲く頃。今年は蕾の数が多いので、満開になるのがとても楽しみです。
リラ冷えや紅茶に砂糖一つ足す
(2014-04-21)