てぃくる 365 夜の手
「夜の手が忍び寄って来た」
「ああ」
「俺たちは、闇の手から逃げなくてはならないのか?」
「さあ」
「それとも、このまま闇の中に沈めばいいのか?」
「さあ」
「どちらか決めないとならないんだろう?」
「決めなくても夜になるし、夜になれば自ずと夜の我々になる」
「……そうか」
「夜になって捨てる光。朝が来て捨てる闇。そのどちらにも我々は入っていない」
夜凍てて硬き闇の手袖を引く
(2017-11-27)
「夜の手が忍び寄って来た」
「ああ」
「俺たちは、闇の手から逃げなくてはならないのか?」
「さあ」
「それとも、このまま闇の中に沈めばいいのか?」
「さあ」
「どちらか決めないとならないんだろう?」
「決めなくても夜になるし、夜になれば自ずと夜の我々になる」
「……そうか」
「夜になって捨てる光。朝が来て捨てる闇。そのどちらにも我々は入っていない」
夜凍てて硬き闇の手袖を引く
(2017-11-27)