てぃくる 957 花は三度咲く
一度めの花は、白く身を伸ばす
儚いことを誇り、潔く身を捨てる
二度めの花は、朱に染まる
花あるうちは花になれず、陰に留まる
三度めの花は、瑠璃に凝る
蝶にはなれないけれども、鳥と契る
いやいや、クサギの花は白だけです。画像の状態は朱紅色の萼《がく》と瑠璃色の果実ですね。
大きくなる木ではないので花も萼も果実もそれほど目立たないのですが、花は昆虫たちに、果実は鳥たちに大人気で、最後は紅色の萼だけが残ります。萼の役割は、花や果実をアピールすることなのかなあと思ったりします。優秀なバイプレーヤーですね。
残った萼が褐色に乾いてしおれる頃には葉が落ち、木は翌春の開葉まで眠りにつきます。
口を得た柿欠伸する小一日
(2022-10-18)