てぃくる 559 てるてるぼうず
「なんやなんや、えっらい変ちくりんなてるてるぼうずやなあ」
「雨ぇ降らんと、わいぃ出て来られへんね。せやから、雨降れゆーて、黒てるてるや」
「下は白いやないか」
「雨ばっかだと客が来よらん。それは困るさかい、晴れてくれーゆーて白てるてるや」
「どっちかにしたらんかい!」
☆ ☆
美しい姿と希少性、食味の良さからきのこの女王の称号を持つキヌガサタケ。その近縁種でアカダマキヌガサタケです。本家キヌガサタケよりは小ぶりで、レース部分も小さく、目が粗いです。
キヌガサタケは高級中華食材として有名ですね。近年、人工培養に成功した企業が現れたそうで、今後わたしたちの食卓に上がる日が来るかもしれません。
ちなみに、上の黒いところにはグレバというねばねばがくっついていて。
めっちゃ臭いです!
その臭いでハエを呼び、胞子をひっつけて運んでもらう仕組みになっていますから、臭いと文句を言っても始まりません。
アカダマキヌガサタケも、本家同様に食用になります。黒い部分をきれいに洗い落とせば、てっぺんから足元まで全て食べられます。おいしいてるてるぼうずってことですね。
耳に障る藪蚊の羽音『He(彼)』ばかり
(2019-06-27)