2024/07/26 雑日記
「マッシュショート」
胸下まであった髪をマッシュショートにした。私は幼い頃から習い事の事情で髪を伸ばして過ごしていて、1番短くてもセミロングの長さしか経験が無かったのだが、長年の憧れと積もり積もった面倒な感情を供養する覚悟が決まったのでついに決行した。
30cm程度の髪が突如消失したので、自分で望んだこととはいえ数時間経った今もかなりそわそわした気分。何より頭が軽い!新鮮な感覚過ぎてたまに頭を振りまわすなどしている。浮かれすぎだ。
午前中に美容院に行ったあとに待ち合わせた友人は、会った瞬間から別れるまでしきりに「短いねえ」と繰り返していて、私がそのたび「短いよ」と返す過去1番中身のない会話をした。短いよ。
「君はどむぞうくんを知っているか」
どむぞうくんというキャラクターをご存知だろうか。日本で最初のハンバーガーチェーン、ドムドムハンバーガーのキャラクターである彼は赤い象で、彼とその仲間たちは「どむぞうくんとなかまたち」と銘打たれて幅広いグッズ展開がなされている。
「なかまたち」のカラー展開はかなり豊富で、ベーシックなピンク、ブルー、グリーン、イエローの他に期間限定やコラボ商品として販売される様々な柄やモチーフを纏ったものもいる。
また彼らにはひとつひとつ名前が付けられていて、例えばブルーの子は『どむクルーズ』。どむぞう界隈の伊達男で、クールなまなざしと性格で女の子からの絶大の人気を誇っているらしい。(公式グッズ販売ページより引用)
どむぞう界隈ってなんだ。ちなみに私が1番気に入ったのは『増田』と『栗田』。2体ともチェック柄で増田はレッドとネイビー、栗田はグリーンとネイビーを基調とした落ち着いた色味が特徴。
そしてこの度ファミリーマートとのコラボ限定のどむぞうくんが登場。白い身体に付いた耳が片方ずつ、あのライトブルーとグリーンで染められている。興味本位で彼を探しに某駅周辺のファミリーマートをはしごしたのだが見つからず、調べてみると対象店舗が限られているようであったので、帰路にある駅近くの店舗で探してみるといた。ただ想像の2倍くらい大きかったので迎えることはせず。98円の水だけ買って帰った。
「寝る前に読むものじゃない」
(作品のこまかな内容について触れています)
『コンビニ人間』(村田沙耶香・文春文庫)を読んだ。それも寝る前に一気読み。なにあの小説。
確実に寝る前に読んでいい代物ではない。芥川賞を受賞した作品だそうで、帯に賑やかしく絶賛の言葉が並べられていたが、その帯と作品全体に漂う雰囲気がミスマッチしすぎていて恐ろしくなった。私が作品を読んでいる間始終感じていたのは硬質な冷たさで、どこにも私にとっての「人間味」や「生活の温度」が無くて、ずっっと冷え冷えとした空気だけが充満していた。
私は主人公ほど「異端」(という表現が厳密かは置いておく)でもなく、その他の登場人物ほど「普通の人間」でもいられないから尚更そう思った。どこにもわたしが知っているものが無かった。そういう意味で心の底から恐怖を感じたし、またこれは素晴らしく、数寄な体験だとも感じた。終盤、またこの作品の結末をハッピーエンドとするかバッドエンドとするかは意見が別れるそうで、私はまだ結論を出し切れていないのだが、ひとまずあの結末に感じたのはとてつもなく眩い光だった。それが、コンビニアルバイトでいることがこの世界で唯一かつ最上の自分の存在意義であると再確認した主人公の希望であるか、はたまたその目を焼き潰して殺してしまうものかは分からなかった。
いずれにせよ私はあんなに眩しい光を見たことがない。