「この曲にツッコミ!」【2】「町で噂の女、多過ぎ問題」

今回は以前から気になっていた「町で噂の女、多過ぎ問題」について。
70年代〜80年代前半くらいの歌謡曲、シティーポップにはよく「町中の男が注目する女」というのが登場しまして…(笑)
今回はそんな女について歌った歌を聴き比べます。どちらも有名な曲なので皆さんご存知かと思います!

南佳孝「モンロー・ウォーク」
作詞 来生えつこ
作曲 南佳孝
1979年4月21日発売

ラッツ&スター「め組のひと」
作詞 麻生麗二(売野雅勇)
作曲 井上大輔
1983年4月1日発売

まずは南佳孝さんが風呂上がりに15分くらいで作曲したと言われる「モンロー・ウォーク」。
ここに登場する噂の女は、ちょっとお洒落なリゾート地に現れて、ジャマイカあたりのステップでつま先立てて海へモンローウォークしたり、髪にカトレアを飾ってグラスを片手にスイングしたり、誰もがみな視線浴びせ、名前を聞き出しても「内緒ね♡」とウインクしたり、昼下がりの騒めく浜辺で噂の渦を潮風が巻き込んだりしています(どういう状況なのか?)

ラッツ&スターの「め組のひと」は、シャネルズからラッツ&スターに改名して初のシングルで、オリコンで堂々の一位を獲得した資生堂の夏のキャンペーンソングです。大瀧詠一さんが作曲を依頼されましたが、この歌詞からはどうしてもメロディーが浮かばず、「大ちゃんにやってもらって!」となり、井上大輔さんが作曲しました。
おそらく普段はのんびりした静かな片田舎の浜辺。そこへ夏を連れてきたいなせな人の噂が渚に走り俺たちは気もそぞろになり、ビーチは突然パニック!
町での騒ぎの大きさはこの曲の方が上です。ビーチがパニックになるって…。
彼女の一挙手一投足が話題になる状況。こうなるともう町をあげての一大ムーブメントですね…。みんな…落ち着いて〜。女は彼女だけではないぞ!一人の女の動向が町の男達に与える影響が大きすぎる(笑)

この頃の歌には本当に町で噂の男や女が登場する率が高いです。彼らは時代と共にいつの間にか姿を消してしまいました。面白いのでぜひまた現れて欲しいです。
今回登場した二人の女性の共通点、それは、髪に花を飾っていること、ウインクをすること…です!

しかし「モンロー・ウォーク」の中の彼は他の男より一歩リードした感じですね。一対一で名前を尋ねるところまでは行けたんだもの(教えてもらえなかったけど…)。
二曲とも浪漫社で聴けますのでぜひ聴いてみてください♪

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