「この曲にツッコミ!」【3】三人の男女が織りなす人間模様を歌った曲たち

今回は男二人と女一人、そして三人の男女が織りなす人間模様を歌った2曲を取り上げます。

河合奈保子「けんかをやめて」
作詞・作曲 竹内まりや
1982年9月1日発売

石野真子 「春・ラ!ラ!ラ!」
作詞 伊藤アキラ、作曲 森田公一
1980年1月1日発売

竹内まりや作詞、作曲「けんかをやめて」は、ちょっとした遊び心から二人の男の子を傷つけてしまった女の子の切ない気持ち(でも自分勝手)が表現されている歌です。当時河合奈保子に対して良い感情を持っていなかった私(笑)は、「モテる私」を前提に歌われるややナルシストとも思われる女の子の世界が腹立たしくてたまらなかったのですが、今聴くと奈保子さんの表現力を評価したいです。ボーイフレンドの数を競う友人たちに触発されて二人の男の子と上手く距離を置いて接してきたはずが、目の前では二人が自分を巡ってけんかになっている…。こんなはずではなかったのに、お願いだからけんかをやめて!という切ない気持ちが奈保子さんの歌に表現されています。(とは言っても「二人を止めて〜♪」という部分では、まずお前が率先して止めろよ!とツッコミを入れたくなります…。かなりの修羅場のはずです。また、止めに入るであろう男子も第3のボーイフレンドである可能性が高いです)

対して真子ちゃんが歌う世界は、付き合ってる彼氏に、以前付き合った人と三人で会いたいな!と言いだすちょっと不思議な女の子の歌です。不思議と言うとまだかわいいですが、おかしいです、この子。できることなら実行に移さないで…!果たしてこの思いつきは現実になるのでしょうか?二人の男の子は楽しいのでしょうか?いくら春で浮かれてるからって、春という字は「三人の日」と書くからって…(歌詞より)…やっていいことと悪いことがあります。

「けんかをやめて」と「春・ラ!ラ!ラ!」の世界はその後どうなったのでしょう。
単なる一対一の恋愛の歌ではなく、もう一人の誰かが加わることによって新たなドラマが生まれます。「春・ラ!ラ!ラ!」の方は無理があり過ぎるとは思うのですが、こんな歌詞を歌い切ってしまうのが真子ちゃんならではだと思いました。

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