makiton

野菜農家@群馬県。首都圏生まれ、植物系職業の会社員でしたが、前世紀末に農家志願で当地にやってきました。音楽を愛しています。

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野菜農家@群馬県。首都圏生まれ、植物系職業の会社員でしたが、前世紀末に農家志願で当地にやってきました。音楽を愛しています。

最近の記事

水の中の村

6月のある日曜日、農カフェさんのところのイベントで田植えのお手伝い。実は農家始めてからも田んぼには手を出したことがなく、田植えはこのときが農大1年次の(悪夢のような)農業実習のとき以来。この20数年、もっぱら野菜ばかりをつくってきたのだ。 田植えの最中、稲を荒らすアヒルが、子どもたちに追いかけられ逃げ惑うガーガー声を聞きながら、素足に感じている田んぼの土がきもちよい。 終わって、農カフェさん宅の大きなイトヒバの木陰で、店主ご一家とゆったりと昼食。天気良好で蒸し暑い日の「木

    • 「 社会」の外側からみたウクライナ

      農業を生業とするものとして、今のウクライナについて感じることを改めて書いてみたい。 約20年前の就農したての頃、有機JASのセミナーに参加したことがある。その講師から最初にいわれたことは、「有機JAS規格は生産物の安全性を保証するためのものではありません」というもの。 当時、有機農産物は安全・安心と思ってこの世界に入った自分は、驚くと同時に変なことをいう奴もいると思ったものだ。 有機農産物への誤解 そもそも有機JAS規格とは「農業の持続性の担保」と「農業による環境破壊防

      • 2元論の海の中で

        TV・新聞系のマスメディアでは「世紀の悪魔プーチン」一色。世の中、そんな判りやすい2元論で説明できる訳ないと思っている人も、きっと多いはず。 だから、「信憑性はわからない」ということにかけてはメジャーメディアと同じだ、とわきまえることができる限り、洪水のようにあふれる一色報道のカウンターに接する機会は重要だと思う。 マリウポリの惨状 一昨日の夜、久しぶりにNHK7時のニュースを見て愕然とした。ウクライナ東部のマリウポリが壊滅したという空撮映像が流されていた。 まさにディ

        • うそっぽい?ウクライナ報道

          連日、いらんコロナ感染拡大の報道と一緒にウクライナ情勢緊迫!!と騒がれていますね。 しかし、ニュースを見ているだけではどうもよくわからない。 「ウクライナ周辺になんでロシア軍が?                  NATOの拡大がどうしたって?」 報道では極悪のロシアがウクライナへの領土拡張をもくろんでいるところを、欧米諸国が結束して阻止しようとしている、というロシア:悪、欧米:正義の図式となっている。 こんな単純な図式ばかり繰り返されるときは、まず疑ってかかるのが

          安全・安心より信頼を

          コロナ禍2年目。”緊急事態宣言”とか”なんたら措置”とかの真っただ中で、”安全・安心”ということばが世間で踊っている。 首相はオリンピックについて何を尋ねられても「対策を徹底することで国民の命や健康を守り、安全・安心の大会を実現することは可能だと考えており・・・」と、シングルタスクの昔のおしゃべり人形のような繰り返しを連発。もはや、自分にとってオリンピックはどうでもいい気分だけど、生きる糧の多くを奪われながらも、多くのお店やお宿の皆さんが”安全・安心”を訴えている姿は悲痛…

          安全・安心より信頼を