日曜美術館を見て(2023.7.9)
今回のテーマは絵本作家のかがくいひろし。『だるまさん』シリーズは本屋で表紙だけは見たことがあったが、内容は初めて知った。
言葉もわからない赤ちゃんでも楽しめる絵本として、今でも増刷されているらしい。大人の自分が見ても笑顔になれる絵本だ。
特別養護施設の教師を長年勤め、病気の子供たちと一緒にいた時間が、絵本作品に活かされたと言う。50歳から絵本作家となり、4年間で16冊の絵本を出版した。54歳のとき、絵本作家一本で生きようと決めた矢先に、すい臓癌で亡くなった。本人にとっては非常に無念だっただろう。
翻って、私自身も50歳から小説を書き始め、58歳で自費出版ながら初めて文庫本を出すことができた。
しかし、私の小説は自分の過去の経験を活かしきれているのか。誰に読んでもらうつもりで書いているのか。そのあたりが曖昧で、真剣には考えてこなかった。
今、2冊目の短編集を出すことを目標に執筆活動を行なっているが、自分の経験の強みや読者の視点を考えながら、小説を書いていきたいと思った。
人はいつ死ぬのかわからない。残された時間はどれくらいあるのかは誰もわからない。
無念な思いをしないためにも、できることからしっかりと片づけて、是非とも目標を達成したいと思っている。