遊び疲れて眠ってしまった子どものような雲が
丸っこい形を保ったまま、風に流されている。
下界の慌ただしさなどお構いなく、
ただのんびりと流れている。
日々の暮らしに追われ
空を見上げることを忘れていた昨日までの僕。
ふと空を見上げて浮かんでいる雲を見た。
時間と同じスピードで遊んでいた子どもに返り、
雲になりたくて、心を空に放り投げてみる。
心が風に乗り、高く高く昇っていく。
空から見た下界では、相変わらず忙しない人々が
ドタバタとうごめいている。
周りの人々に追い抜かれながら、
軽くなった心のリズムで、僕は雲の流れに身を任せて歩く。