ザ・ショート・ショート・ショート13
<大の字>
ママ「あら、パパ。いやーね。お風呂上がりに素っ裸で大の字で寝てるわ」
ボク「これは大の字じゃないよ。だってここに点があるから、太いっていう字だよ。今日学校で習ったもん」
<死後の世界>
ボク「パパ、人は死んだらどうなるの?」
パパ「良いことをした人たちは天国に行って、悪いことをした人たちは地獄へ行くのさ。だから、悪いことはしちゃいけないよ」
ボク「僕は地獄に行くよ」
パパ「なんでだい?」
ボク「だって、僕の友達はみんな地獄に行くだろうから。天国で一人ぼっちじゃつまらないよ」
<あおり運転>
高速道路を走っていると、後ろの車から
「おい、そこの車停まれ」
と声が聞こえた。
あおり運転だ。僕はすぐに車のスピードを上げた。しかし、後ろの車も速度を増してきた。僕は必死に逃げた。
そのとき、パトカーのサイレンが聞こえた。
助かった。僕はそう思い、車を路肩に停めた。
パトカーが僕の車の前に停まった。後ろを追いかけていたのはパトカーのようだ。中から二人の制服警官が出てきた。
「スピードXXXXXXXXXXXX」
一人の警官が怒鳴り声で何か言っている。
もう一人の警官が窓を開けるよう手で指示をしている。
しかし、僕は恐怖で体が固まってしまった。
二人の警官は窓をげんこつで叩き始めた。でも僕は動けなかった。
まさかパトカーにあおり運転を受けるとは思わなかった。
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