スズメの合唱団《詩》

千鳥ヶ淵のベンチに腰かけたら
スズメがたくさん寄ってきた
みんながいっせいに鳴き出した
まるで僕に伝えたいことがあるみたいに
隣の声に負けないようにスズメたちは自己主張を繰り返す
柵が一杯になると近くの枝にもスズメは鈴なりになった
僕と友だちになりたいの?
ただ日向ぼっこしてるだけなの?
何を言ってるの?
スズメの合唱団の歌声はなかなかやまない
最後まで聴いてあげたかったけど
寒くなったから僕は立ち上がった
そしたらスズメも飛び去った
びっくりさせてごめんね
暖かくなったら最後まで歌を聴かせてもらうよ

いいなと思ったら応援しよう!