初めてのデート(詩)
お互いに腕を伸ばせば
手をつなぐことができるのに
お互いに下を向いたまま
僕たちは平行線を歩いている
君の顔を見つめているのがバレないように
僕は右手にある大きなビルを指差す
片隅に君の顔を捉えながら
人混みに押されて君は僕のほうに倒れかけた
君の肩が僕の腕に当たった
ごめんなさい
君は言ったが
君の温もりを感じられて
僕は嬉しかった
お互いに顔を真っ赤にしながら
相手の赤い顔を笑いあった
いつもの帰り道とは違う
ちょっと遠回りしただけの
君と僕との初めてのデート
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