マガジンのカバー画像

詩/明日あしたの雨の色

11
言葉。詩。 (二次創作ではないもの)
運営しているクリエイター

2022年7月の記事一覧

【詩】小さな春にあめのふる

あの日 笑おうとしたあなたのために 濡れることを あきらめたの はなの色のワンピースは いまでもほら     ひらり        ひらり      汚れてなんていないわ         いつだって いつだって、 空なんて眺めなくていいのよことりとも鳴りはしないでしょう あなたの鳥はもう行ってしまったのだから見上げたりしないで 指のすきまをもっとぎゅっと閉じて塗りつぶしてしまえばいいの どこにもゆかずにこの場所で咲いて。         さいて