Day.13 お仕事メールにも気持ちを込めたい話。
リモートワークになって3日目。メーリスで共有されていた、職場の先輩が書いたメールがとても素敵だった。
掲載の許可をもらっていないのでここには載せられないけれど、業務上でのお礼を社外の人に伝えるためのメールなのに、桜や、青い空が勝手に脳裏に浮かぶような描写があって、詩的なようでもあり、だけどきちんと「ありがとう」の気持ちが伝わるものだった。
その人は普段は「なんて書いたら良いかわからへん〜〜助けて〜〜」とわたしに言ってくるような先輩で、文章を得意にしているタイプではない。「説明すんの苦手やねん」とよく言っている。
きっと今回普段と違う書き方をしたのは、彼女自身の心が、送り先の人がしてくれたことで動いたからで、そのお礼を伝えたいという気持ちがそのまま感じたことを綴らせたのだと思う。
わたしはこのメールを読んだとき、心にスッと風が吹くような、空を見上げたくなるような、そんな気持ちになった。春の陽気のような温かさが、心にじんわりと広がった。
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そんなメールを、わたしは一通でも書けたことがあっただろうか。業務での連絡だけを、ただ簡潔に伝える文章を相手に送りつけてやしないだろうか。
一通の仕事上のメールでも、人の心を緩ませることができる。それはわたしにとって大発見で、そんなメールを書くことが大きな(そして密かな)目標になった。
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数時間後、メールを受け取った相手から「とても素敵なメールを、ありがとうございます」と返信が来ていた。
おわり。