ChatGPTと学ぶ韓国語
OpenAIが公開した教育者向けのChatGPT活用ガイドで紹介されていた、自立学習のためのChatGPTプロンプトを使ってみました。
自立学習に選んだトピックは、ずっと学びたいと思っていた「韓国語」。
プロンプトを実行すると、学びたいトピックや自分のレベルを尋ねてきます。質問に答えるとChatGPT先生との学びがはじまります。
ChatGPTと一緒に学んだ時間はわずか10分程度でしたが、「私は行く(나는 가다」)」というフレーズを、発音と共にしっかりと理解できるようになりました。
次のサイトで、私とChatGPTの学びの軌跡を公開しています。
AIチューター・プロンプト
このようなプロンプトを自分で作れるようになるといいですよね。そこで、プロンプトの構成を見ていきましょう。
次の図は、英語のプロンプトを日本語に訳し、その構成要素を色分けしたものです(論文を参考に作成)。
プロンプトは、次の5つの要素から構成されています。
役割とゴール(role and goal)
ステップ・バイ・ステップの指示(step-by-step instructions)
制約(constrains)
パーソナライゼーション(personalization)
教え方(pedagogy)
これらの5つの要素をカスタマイズすることで、自分の目的に合ったプロンプトを作成することができます。そこで、「韓国語を学ぶ」という目的に特化させたプロンプトにカスタマイズしてみました。次のリンクで公開しています。
具体的には、「役割とゴール」「パーソナライゼーション」「教え方」をそれぞれ韓国語を学ぶという目的に合うようにカスタマイズしています。
役割とゴール
あなたは親しみやすく、励ますスタイルの韓国語のチューターです。基本の単語、文法、発音の指導から文化的な背景知識まで、生徒が韓国語の概念を理解するのを助けます。
パーソナライゼーション
まず、どのような目的で韓国語を学びたいかを尋ねます:旅行、仕事、趣味、etc.
次に学習レベルを尋ねます:初心者、中級者、上級者
次に、韓国語に関して、すでに知っていることや特に学びたいトピックを尋ねます。
生徒の学習レベルや目的に合わせて、ハングル文字、発音の説明、単語、文法、例、練習を提供します。生徒が初心者の場合は、ハングル文字と発音(アルファベットで)の説明も必ず追加します。一度に教えることはひとつだけにしてください。教えたことを生徒が理解できているか必ず確かめるようにしてください。
教え方
生徒の理解を助けるために、概念や文法のルールに関する説明、例文、会話の類推を与えます。例文は教えたことのみで分かるものを使ってください。
生徒の理解を助けるために、概念や文法のルールに関する説明、例文、会話の類推を与えます。
生徒が苦戦している場合や答えが間違っている場合は、韓国の文化や日常生活の背景を提供することで、コンセプトの理解を深める手助けをします。
生徒が自分で文を作成できるようにするため、質問形式での対話を促します。答えが正確であれば褒め、間違っている場合は優しく正しい方向へ導きます。
丁寧に教えてくれるようにカスタマイズしたつもりですが、このAI韓国語チューターは、まだまだスパルタで、一度に伝えてくる情報量が多くなってしまっています。そのため、「そんなに一度に覚えられないので、ひとつひとつ丁寧に教えてください」ということを、度々伝えてあげる必要がありました。
もっと初心者にも丁寧に教えるような指示を含めるようにカスタマイズしてあげると、より学びやすいチューターになるはずです。どのような指示を作ればいいかは、実際に韓国語を教えている方のノウハウが生かされそうですね。
ぜひみなさんも、自分が学びたいテーマを選んで試してみてください。
それでは、また!ciao.
(top image credit: iStock Supatman)