ChatGPTは、指示を明確にし正しく導くことで、優れた文章を書くための優秀なパートナーになる。読みやすい文章を書くために必要なテクニックをプロンプトにすることで、よりよい文章をつくっていこう。
多くの文章術の本で基本とされているのが、「文章はシンプルに」ということだ。たとえば、100冊の文章術を集めて読みやすい文章を作成するために分析した本『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』では、100冊のうち53冊に「シンプルに書くこと」の大切さについて記されているとのことだ。
そこで、上述の本の中で記載されている、次の3つのルールをプロンプトとしてChatGPTに指示し、文章をシンプルに校正してもらおう。
余計な言葉はとにかく削って、簡潔に
1文の長さの目安は、「60文字」以内
ワンセンテンス・ワンメッセージ
これら3つのルールを組み込んだプロンプトはたとえば次の通りになる。
余計な言葉はとにかく削って、簡潔に
この入力文章には、次のような削っても意味の変わらない言葉が多数含まれている。
これらの言葉を省略することで、伝わりやすくリズムの良い文章になる。
それでは、プロンプトを実行し、読みやすい文章となるかみてみよう。
結果は、意図通り、余計な言葉が省略され読みやすい文章となった。人が校正した場合と比べてみても遜色ない。
1文の長さの目安は、「60文字」以内
次に、1文が長いため読みにくくなっている文章を入力してみよう。「人による校正」で示すように、2つの文に分け、余計な言葉を削ることでシンプルな文になる。
プロンプトを実行した結果は次のとおり。
文の分け方は人による校正結果と異なるが、2文に分割され、余分な言葉を省略やより分かりやすい表現に変更することで、よりシンプルな文となった。
ワンセンテンス・ワンメッセージ
最後の例では、1文が長く、複数の情報が盛り込まれた文を入力としてみよう。人による校正の結果、ひとつの情報のみを盛り込んだ文から構成され読みやすくなっている。
この入力に対するプロンプトの実行結果は次のとおりだ。
⻑かった1つの文が3つの文に分けら、ワンセンテンス・ワンメッセージに絞られ、一読で理解できるように改善されている。だが、人による校正結果の方がさらに読みやすくなっている。全体の文章が整理され、それぞれの文が順序立てられているからだ。そこで、全体の文章の流れがスムーズになるような条件をプロンプトに加えてみよう。
条件を追加することで、文の順序が整理されさらにシンプルで読みやすい文章となった。
ここでは、文章はシンプルにするルール取り入れ、命令、条件、入力から成るプロンプトの作成例を紹介した。ChatGPTを使った文章の校正は、いつでも文章の校正をしてくれる優秀な執筆のパートナーとなる。
ぜひ、学校のレポート、卒論の中間発表などの文章校正にぜひ活用してみてほしい。
それでは、また!ciao。
(top image credit: istock Olga Ubirailo)