天皇賞(春) 全頭診断 完全版
GIの中休み週も終わり、いよいよ6週連続GI開幕。
どうも、皐月賞大的中で絶好調のMIZUKIです!
GIがあるならやることはひとつ。
全頭診断しかない!!
6週連続GI開幕戦、全頭診断するのはこちら!
第169回 天皇賞(春) (GI) 京都芝3200m
今週は長距離王決定戦、春の天皇賞を全頭診断していこうと思います!
評価はいつも通り、【S→A→B→C】の順で一頭ずつ評価をします。
全人馬無事にゴールすることを願って、それでは早速見ていきましょう!
【ウインエアフォルク】
除外の可能性がほぼ100%なので割愛<(_ _)>
【ゴールドプリンセス】
B評価
4歳牝馬で前走松籟Sを勝利。長距離に適性をみつけていざGI挑戦。3走前の高雄特別は折り合いに苦労することもなく、モレイラ騎手がガッチリと抑える。直線は馬群の間を割って伸びてくる。3歳春に比べるとフワフワすることもなかった。かなり成長している印象はある。2走前の八坂Sは最内枠からスタートは良かったがポジションは後方から。道中少し後手になってしまって、直線は進路が2回ほど狭くなった。脚はあったがあの位置取りだと上位は厳しかったかもしれない。前走の松籟Sはスタートも決めて中団追走。勝負どころでも置いて行かれることもなく、反応は良かった。直線はその反応通りに伸びて勝利。折り合い抜群なので、長距離で走れる下地がある。折り合いが抜群なのは好材料だが、3勝クラスで一度躓いていることを考えると、いきなりGIで上位に来るほどのパンチ力があるかは微妙なところ。血統は父ゴールドアクター母父キングヘイロー。父ゴールドアクターはロベルト系。ロベルト系はリアルシャダイなど昔から日本の長距離で活躍する血統。母系はリファール系にニジンスキー系で、イギリス系の欧州血統。全体的にスタミナが豊富な血統。母父キングヘイローで母系にニジンスキーがいるのは、ディープボンドに近い血統。やはりGIだと決め手に欠ける。4歳牝馬でまだ完全に底を見せているわけではないし、長距離戦で対応できるスタミナは持っている。ただGIで上位に来るほどの決め手は感じない。大穴で紐に入れるならあり。
【サヴォーナ】
B評価
前走の阪神大賞典は勝負どころで動くことができず6着。2回目のGI挑戦で初GI制覇なるか。3走前の菊花賞はいつも通りスタートから進んでいかず、ポジションは後方からになる。向こう正面でペースが落ち着いたときに動いてポジションを押し上げる。直線は切れる脚はなかったが、しぶとい脚を使って5着。上位にも喰らいついていたところは評価できる。2走前の日経新春杯は外枠からゆっくりと進出を開始。内に先行して折り合うことができた。直線はブローザホーンの決め手に屈したが、力はみせたと思う。前走の阪神大賞典はいつも通りスタートはそこまで速くなかったが、ある程度前の位置は取れた。後半ペースアップしたところで若干置かれる形になってしまい、後手に回ってしまった。馬場が重かったのもこの馬には良くなかったかもしれない。ただ大崩れしたという感じはしないので、上手く馬群の中に入れて先行できればGIでも上位進出のチャンスはありそう。今までのレースを見ても切れる脚はなく、ジリジリとしぶとい脚を使うタイプ。切れる脚はないのにスタートはあまり速くない。二の脚はあるが、多頭数になると後手に回ってしまう可能性が高い。基本的に先行できている時は、外枠が少頭数の時。今回もフルゲートで、枠が内目だとスタート次第でかなり後手に回りそう。体格が大きくてまだ本格化前の印象。さらに良くなっていくのはここから。血統は父キズナ母父スニッツェル。キズナ産駒はディープボンドが好走している。ジリジリ脚タイプのキズナ産駒なので、系統的にはディープボンドに似ている感じはする。母系はデインヒル系にフェアウェイ系。フェアウェイ系は昔の日本競馬で栄えていたスタミナ型の血統。決め手に欠けるところがあるので、現代競馬ではスピードが足りない印象。母系がデインヒル系でダンチヒなので、外枠が良いのは事実。揉まれすぎず自分の競馬がしたい印象。血統的にはスタミナ型すぎる面があるので、勝ち切る決めてには欠ける印象。4歳でまだ若い部分もあるので、前走で見限るのは早い。春天のラップ傾向を見るとラスト4Fからペースが上がって最後1Fはかかる競馬になる。前走の阪神大賞典がラスト5Fからペースが上がったのでこの馬には厳しかった。ラスト4Fからならスタートで後手に回っても、道中動けるかもしれない。止まることはなく、ジリジリと伸びる脚は使えるので、最後消耗戦になるのなら、3着くらいに来る可能性はある。今回は人気も落ちると思うので、紐では抑えておきたい。
【サリエラ】
A評価
前走のダイヤモンドSは長丁場でも問題なく2着。良血牝馬がGIで輝く日は来るのか。3走前の新潟記念は新潟滞在で調整。1番人気に支持されるも、出だしから進んでいかず、直線でもいつもの反応は見られなかった。新潟記念はいつものこの馬ではなかった。2走前のエリザベス女王杯は、いつも通り後ろからの競馬になる。コーナーワークで少し態勢を崩すことがあったが、そこまで影響はなかったと考える。上がり最速の末脚で切れ味はこのメンバーの中でトップクラスだった。外枠を回らされた分最後は届かなかったが、強い競馬を見せていたと思う。前走のダイヤモンドSはいつもと違って先行する。距離が長いレースだったので、行き脚の点で優位だった。ホームストレッチで少しだけ行きたがる面を見せていたが、大きく気になるほどではなかった。直線は勝ち馬のテーオーロイヤルがこの馬を目標にしていた分、差されてしまった。馬体も増えていたし、内容は悪くなかったと考える。前走初めて3000m以上の距離を使ったが、距離が長い印象もなかったので、今回の距離は悪くないと考える。古馬になってから結果を残しているのは、基本的に外枠のレース。体格がかなり小さい馬なので、内枠で牡馬相手に揉まれるのはあまり良くない可能性が高い。長距離なので体格がそこまで大きくなくても良いが、420~30㎏台だと流石に軽すぎる。ローテーションはダイヤモンドSからで、ダイヤモンドS2着以下からの馬は過去10年で0-0-0-11。レース間隔が中途半端に空いている状態で、長距離レースを走っているので、疲労や状態の維持が難しいと考える。この馬はここまでのキャリアで中10週以上でしか走ったことがない。脚元が疲労度の問題なのか今まで詰めて使うことができなかった。今回は3400mを走って中9週というところは少し気になる。血統は父ディープインパクト母父ロミタス。ディープインパクト産駒なので京都が良いのは間違いない。母系はニジンスキー系とデインヒル系で、イギリス系の欧州色が強い血統。母サロミナはサリオスやサラキアを輩出している。GIでも勝ち切れる下地はある。鞍上は武豊騎手に乗り替わりだが、この馬はエンジンのかかりが遅く、自分で進んでいくタイプではない。正直武豊騎手と手が合うイメージは湧かないが、京都の長距離と言えば武豊騎手なので、安易に騎手だけで見することはできなさそう。今回は2回目の京都になるが、前回と同じ栗東滞在での調整。前回は慣れない環境での調整の影響か馬体重が減ってしまった。今回は2回目の栗東滞在になるので、流石に前回よりは慣れているはず。馬体重が大きく減らなければ力は出し切れる。中距離だと後方から直線一気の競馬しかできないが、長距離なら前走のように先行することもできる。今回は逃げ馬もいないので前半のペースはそこまで流れない。展開的には良い方向に出そうなイメージ。今回は武豊騎手で、長距離のGIでの判断力はピカイチ。京都大得意のディープインパクト産駒ということもあるのでここはしっかり買っておきたい。
【シュヴァリエローズ】
除外の可能性がほぼ100%なので割愛<(_ _)>
【シルヴァーソニック】
A評価
前走の阪神大賞典は3角から苦しくなった。昨年の3着馬がここで大復活となるか。3走前のレッドSTHは内枠から先行して直線は勢いよく突き抜ける。海外なのであまり参考にはならないが、ステイヤーズSから連勝で長距離適性の高さを示した。2走前の天皇賞(春)は外枠から中団後方につける。ペースがそこそこ流れて、前の馬をジャスティンパレスとディープボンドが潰してくれたので、後方からでも3着に来れた。前走の阪神大賞典は約1年ぶりの実戦。久々のレースだったので、少し折り合いもかかるところをみせていた。最後は3角でバテ気味。長期の休み明けだったので、まだ状態が仕上がり切ってなかった可能性が高い。ただ仕上がってなかったにしても、全く反応がなかったのは気になる。春天は7歳以上だと基本的には厳しい結果になるが、過去に7歳で結果を出したカレンミロティックが8歳でも好走していた。この馬も7歳だった昨年に結果を出しているので、例外の可能性は秘めている。京都競馬場の複勝率も100%で、基本的に勝っている時は右回り。京都コースの適性は高いので、前走の阪神から変わるのは良い方向に出る。血統は父オルフェーヴル母父トニービン。母エアトゥーレは現役時代重賞を勝っている実力馬。子供にもキャプテントゥーレがいてGI馬を輩出している。母父トニービンはフランス系の欧州血統で、例年の傾向をみるとフランス系の欧州型は春天と相性が良い。オルフェーヴル産駒ということで、ノーザンテーストの血が入っている。ノーザンテーストの血は二度三度変わるという格言があるほど成長力がある血脈。8歳でも更に成長する可能性は秘めている。今回の鞍上M.デムーロ騎手がテン乗り。デムーロ騎手はスローだと分かった瞬間動いていくタイプの騎手。ただこの馬はあまり道中は動いていかない方が良いタイプ。そこまで手は合わないかもしれないが、今年は調子が良いので、この馬に合った直線まで我慢する競馬を選択するかもしれない。前走は案外だったが、1年ぶりということを考えればしょうがない結果。一度使ったことでガス抜きはできている。血統的にも成長する余地はあるし、昨年結果も出している。ここは一応評価しておきたい。
【スカーフェイス】
C評価
近走は松若騎手が手綱を取って惜しいレースが続く。22年大阪杯以来のGI挑戦で勝負になるのか。3走前の小倉記念は4角ですでに手応えはなかった。使い詰めで状態があまり良くなかったのか。いつもの末脚は見られなかった。2走前の大阪城Sはスタートで後方からになった。展開が流れたので後方にいても4着まで届いた。長期の休み明けだった分、積極的な騎乗はしなかったが、小倉記念に比べれば本来の姿が見れたレースだった。前走の大阪ーハンブルクCは初めての2400m以上のレースだったが、距離は全く問題はなかった。いつも通り後方から追い込んでくる競馬で、馬券内には入れなかった。今までの競馬を見て分かる通り、基本的に前の決着がついた後に追い込んでくるタイプ。歳を取ってからスタートでも前につけられないので、全体的に展開の助けが必要になってくる。今年8歳馬で年齢的なハードルは高い。過去にGIで実績があるわけでもないので、現状の力だとGIでいきなり好走するのは厳しい。重賞でもハンデ重賞なら結果を出せている時はあるが、別定になると厳しかった。血統は父ハーツクライ母父クロフネ。母母スプリングマンボは春天を勝ったスズカマンボを輩出している。ただスズカマンボはサンデーサイレンス産駒。ただこの馬は母父クロフネなので、そこまで長距離志向が強い血統ではない。ハーツクライ産駒でフランス系の欧州血統が入っている点は良い。ここまでかなりのキャリアを積んできたが、レベルの高い重賞では通用しなかった。ここでいきなりGIを好走する馬とは思えない。ここは見する。
【スマートファントム】
C評価
2連勝で一気にGI挑戦。ここまで連れてきてくれた藤岡康太騎手の想いも背負って挑む。4走前の神戸新聞杯は上がり最速32.9を使うが上位に食い込むことはできなかった。3走前のフォーチュンCは2番人気に支持されるも、休み明けであまり反応が良くなかった。最後は進路が狭くなることもあり、スムーズに運ぶことはできなかった。2走前の海の中道特別は最内枠を引いたが、最後は外に回す。余裕がある伸び方でこのクラスならレベルが違った感じ。前走の御堂筋Sはゲートで後手を踏む。道中はリズム重視で運んで、最後は馬群の間を割って伸びてくる。上手くリカバリーして走れていたと思う。たまに出遅れることがあるので、ポジションは後ろからになりやすい。ここまで小頭数の競馬しか経験していない。出遅れてもリカバリーできていたが、多頭数になって出遅れするとリカバリーするのは至難の業。一発で3勝クラスを突破したのは評価できる。長距離適性もなかなかありそうな感じだが、まだ3000m以上の経験をしたことはない。他の馬たちに比べると未知の距離になってくるので、勝負すべきところで動けない可能性はある。京都も初コースで2度の坂越えも経験していない。京都の特殊なコースをGIという舞台でこなせるかは微妙。血統は父ハービンジャー母父ディープインパクト。母系はテスコボーイ系なのでナスルーラの系統。スピード色が強く、少し将来の気性が心配になる血統。母系は他にもノーザンテーストがいるので、成長力があるのは間違いない。ハービンジャー産駒なのでそこまで長い距離は良くない。あまり包まれるのは良くないかもしれない。多頭数になると一気に脆くなりそう。かなり決め手がある馬なので、成長してくれば重賞でも結果を残せる馬になってくると思うが、現段階ではGIクラス相手には厳しい。展開の助けも必要になってくるのも事実。ここは見で。
【タスティエーラ】
C評価
昨年の日本ダービー馬。ダービー馬として前走のような結果では終われない。3走前の菊花賞は中団で脚をじっくりと溜める。ダービー以来の競馬でも仕上がり不足の感じはなく、直線は前を捉えることはできなかったが、ダービー馬の意地はみせた。3角あたりでもう少し反応よく進んでいきたかったが、そこは周りの馬に劣っていた。2走前の有馬記念は全体的にスムーズではなかった。最後も進路がなかったので、進路があれば上位に来ていた可能性はあったと考える。問題の前走大阪杯はまずまずのスタートから4番手追走。有馬記念から馬体も絞れていたので、状態的にも問題はなかった。道中の手応えも十分あったが、最後は全く末脚を発揮できず、逃げていたスタニングローズよりも着順は下だった。菊花賞はダービー以来の実戦で2着に入ったが、本来は使って良くなっていくタイプ。ダービーも2月から毎月使って4戦目だった。この時は最初の共同通信杯は4着で凡走だった。一回使ったことによって馬が変わってくる可能性は否定できない。ただあまりにも負けすぎている。これが掲示板くらいなら全然良かったが、結果は11着で大敗。恐らく内枠なのもあまり良くなかった。瞬発力がない馬でジリジリとしぶとい脚を使う馬。内枠だと3角から促すができないので、勢いをつけることができない。全体的にズブいので一気にスピードも上げることができなかった。その結果この大敗になってしまった可能性が高い。一度大敗すると馬もそのことを覚えてしまってスランプに陥る時もある。馬も生き物なので精神的な状態もそこまで良くない可能性が高い。例年の春天は長距離適性も必要だが、直線の決め手も必要になってくる。決め手勝負になってくるとこの馬は厳しい。前走はデビュー戦以来の1番人気。GIで初めて1番人気になったので、勝ちに行く競馬だと脆かったのかもしれない。血統は父サトノクラウン母父マンハッタンカフェ。母父マンハッタンカフェは意外にダート馬が多い。産駒では長距離ランナーを出すこともあったが、母父になると意外に長距離というよりは短距離中距離型の馬を出す傾向にある。母系には他にもノーザンテーストがいるので、もう一段階成長する可能性は秘めている。ただノーザンテーストは間隔を空けて急激に進化するタイプが多いので、ここは一回低迷期になる可能性も高い。母系のスタミナはあまり感じられないが、父サトノクラウンはミスワキ系なのでスタミナ色は強い血統。距離は持ちそうだが、ベストの距離というわけではなさそう。鞍上がモレイラ騎手になるのはかなりの好材料。菊花賞もモレイラ騎手が騎乗して2着。長距離のペース判断も間違えない騎手で、折り合いをつけるのも得意なので信頼して良い。今回も輸送があって前走あれだけの大敗をすると立て直すのは難しいかもしれない。元々間隔を詰めて良くなるタイプなのにも関わらず、菊花賞で無理に仕上げて好走してしまったので、その後歯車が狂ったかもしれない。状態が良いから今回は使ってくると思うが、一回間隔を空けるのもありだったのではなかと今は思う。一旦クラシックで燃え尽きてしまった感じはしなくもないが、ここで恐らく人気は少し落ちるので、もう一戦様子を見るのは良いかもしれない。過去に好走している馬は菊花賞好走馬が多いので、そういう点でも一応評価はしたい。決め手に欠ける部分は絶対にあるので、頭はない想定で、ここは包まれずいつでも動きやすい外枠なら2.3着はあると思うが、流石に負けすぎなので買いたくないのが本音。
【チャックネイト】
A評価
前走AJCCで初重賞制覇。キャリア初のGI挑戦で一気に長距離の王となれるか。3走前の六社Sは休み明けでスタートはまずまず。中団追走で早め先頭だったが最後まで押し切った。3勝クラス3戦目でやっと勝ち切ることができた。2走前のアルゼンチン共和国杯はいつもと同じように中団追走。直線は少しタイトな競馬になったが、最後はしっかりと伸びて3着同着。初めての重賞でもしっかりと馬券内に来た点は評価できる。前走のAJCCは外枠だったので、内の馬たちを見ながら先行。不良馬場でも問題なく走れていた。4角から少し手応えが怪しいところがあって、ボッケリーニが一度先頭に立った。それでも馬が辞めずに最後まで伸びたおかげで、ボッケリーニを差し切ることができた。ここまでのキャリアを見ても、相手なりに走るのが特徴。エンジンのかかりが遅いタイプなので、東京など直線の長い方が向いている。今回は京都初コースで3000m以上のレースも初めてになる。右回りは中山で全く問題ないので平気だが、京都二度の坂越えをこなせるかどうか。中山や北海道をこなしているので、トリッキーなコースでも大丈夫そうではある。スタミナもAJCCを不良馬場で、最後までしっかりと伸び切っていたのでかなりある。タフなレースになっても簡単には崩れない。今年で6歳になるが意外にもキャリア15戦でそこまでレースに出ているわけではない。掲示板以下になったこともなく、22年夏からはブリンカーを常に着用していて、着外になったこともない。初重賞挑戦で3着、2回目の重賞で勝利。ボッケリーニにしっかり勝ち切っているあたり、GIでも通用する能力はあるとみて良い。底割れもしていない。セン馬で近走折り合いに苦労していることはない。気性も悪くないので、ポジションも主張して取りに行くことができる。今回は3か月半の休み明け。休み明け成績は5-0-2-0で、7戦して複勝率100%。間隔を詰めている時は少しパフォーマンスを落としているので、今回しっかりと休み明けで来ている点は良い。血統は父ハーツクライ母父ダイナフォーマー。ハーツクライはトニービンが入っているので、フランス系の欧州血統。ハーツクライ産駒の晩成型で、今は間違いなく充実期にある。母系はロベルト系にキングマンボ系。ゴールドプリンセスの時にも書いたが、ロベルト系は昔の日本競馬から続く長距離血統。母系にロベルト系が入っているので、距離延長は間違いなく良い方向に出る。母ゴジップガールはアメリカンオークス勝ち馬。アメリカで実績のある牝馬なので、GIで勝ち切る底力はある。血統的にはかなり推したい。今回初の関西輸送もあるが、中京で2戦2勝だし北海道でも問題はなかったので、輸送を気にするタイプではない。鞍上の鮫島克駿騎手はテン乗り。鮫島克駿騎手がGIこそまだ勝てていないが、今年は年間100勝ペースで乗れている。若手で追える騎手でもあるので、エンジンのかかりが遅いこの馬と手は合いそう。前走重賞勝ちで勢いもあるし、血統的にもかなり評価できる。底も見せていないので、ここは軸でもありだと考える。
【テーオーロイヤル】
B評価
昨年秋復活したステイヤー。重賞2連勝で22年3着のリベンジとなるか。3走前のステイヤーズSは長期休み明けから2戦目。好位追走で道中は折り合い重視。勝った馬は大逃げで誰も捕まえに行かなかったので、力負けではなかった。2走前のダイヤモンドSは終始サリエラをマークするように追走。上がり最速でしっかりとサリエラを差し切った。トップハンデ58.5キロでもここでは地力の違いを見せた。前走の阪神大賞典は好仕上がりでポジションを取りに行く。3番手追走で4角まで手応えは楽な感じ。直線は後続を0.8秒突き放す圧勝劇。長期の休養明けから4戦走って、一時期の頃より一段と強くなっている印象はある。ただ前走の着差を鵜呑みにするのはあまり良くないと考える。阪神大賞典当日は稍重で馬場が悪かったので、着差はつきやすい馬場だった。それに加えてこの馬は阪神大賞典の状態が最高潮だった可能性もある。賞金的には春天を使うのに全く問題なかったのにも関わらず、わざわざ阪神大賞典を使った。これは状態が良いうちにできるだけ賞金を稼ぎたいという馬主さんの意向である可能性が考えられる。確実に春天を春の最大目標に設定しているローテーションではない。過去10年でステイヤーズS→ダイヤモンドS→阪神大賞典→春天のローテーションで使っている馬はいるが、馬券内に入っている馬はいない。この馬の場合、長期の休み明けから続けて長距離のレースを4戦使っている。ここで上積みがあるとは思えないし、流石に使いすぎと言わざるを得ない。阪神大賞典は高いパフォーマンスを出しすぎているので、前哨戦としてはあまり良い勝ち方ではない。一度春天でタイトルホルダーとディープボンドに完敗している。2400mのGIになると全く通用しなかった。長期の休み明けから成長している可能性はあるが、基本的にGIではMAX2着までで、勝ち切るのは厳しいとみるのが妥当。春天で3着に来た時は阪神開催。阪神開催の春天はかなりタフさが求められるレースで、京都開催よりもさらにステイヤー適性が試されるレース。しかし京都開催の春天は2200m以下の切れ味も求められるレース。この馬は2200m以下で重賞実績はない。そして今回京都は初コース。京都になると案外脆い可能性もなくはない。血統は父リオンディーズ母父マンハッタンカフェ。春天で父系ミスプロ系はあまり適性が合っていない。母父マンハッタンカフェはタスティエーラの時にも書いたが、意外にダート馬が多く長距離型の適性が出てこないタイプ。半兄にはメイショウハリオもいるので、父系もミスプロ系だし意外にダートで走っても面白そうな血統。母系にロベルト系がいる点は高評価。長距離という感じの血統ではないので、そこは少しGIになると気になる点。鞍上は主戦の菱田騎手。菱田騎手はこれまでGI未勝利。春天は長距離なので、ここぞという勝負する場面で騎手の判断が命取りになる。この馬との相性は良いので、あとは大舞台でどれだけ平常心を保っていられるか。近走のパフォーマンスを目を見張るものがあるが、簡単に評価を上げることはできない。ノーザンF生産馬でもないので、GIでの底力も足りない感じ。ここで人気するなら思い切って見したいと今のところは考える。
【ディープボンド】
C評価
前走は岩田望騎手が乗るも結果は出ず。3年連続春天2着馬が今年こそ1着を取れるか。3走前のジャパンCは-14キロでスタートを決めて好位につける。やはり直線が長いコースはあまり良くなく、直線は切れ味に屈して10着。相手も強く現状の力で通用する相手でもなかった。2走前の有馬記念はマーカンド騎手に乗り替わり。好スタートを決めるがポジションは中団後ろから。初めてブリンカーを着用した結果、ブリンカーが効きすぎて反応が更に悪くなった。結果的には大敗で、メンバー的にも厳しかった。前走の阪神大賞典は好スタートから勝ち馬と同じポジションを確保。残り1000mから鞍上は促し始めて、4角でアラアラだった。一度は2番手になるが、最後は後続に交わされて7着。もっと上がりがかかる舞台でないと現状では厳しいのか。昨年秋GIは相手も強く厳しい戦いが続いたが、今年の阪神大賞典は少しこの馬の良さが戻ってきていると感じる。しっかりと先行できたことは良かった。ただズブいのには変わりなく、決め手には確実に欠けるので、勝ち切るのは難しい。京都は2-1-2-2で京都巧者の印象あり。下り坂がズブいこの馬にとって良い方向に出やすい。他の競馬場に比べて4角までスムーズに加速できる。意外にもスタートは速いので、先行することができれば4角で勝負できる位置にいる。血統は父キズナ母父キングヘイロー。昨年この舞台で2着に走っているので、血統で割り引いたりするべき馬ではない。ここまでGIに挑戦して勝ち切ることができなかったことを考えると、GIと縁がなかった馬と考えるのが普通。陣営も騎手を替えたり、ブリンカーを着けてみたりと試行錯誤している状況。GIを勝てない原因としては、恐らく決め手の問題。GIを勝てる馬は最後に光る決め手がある。この馬は先行して早めに抜け出しても目標にされてしまって差されるタイプ。今回勝つとしたら昨年のように入れ替わりが激しい展開になって、タフさが更に要求されるレースになるならチャンスはある。ただ今年はタイトルホルダーやアフリカンゴールドのように逃げる馬もいないので、このような展開になることはなさそう。昨年も阪神大賞典を馬券内になって春天で復活する形になったが、今年はこの馬が好走できる展開にはならない。鞍上の幸英明騎手も関西で結果を出しているベテランなので、悪くないと思うがそこまで追えるわけでもない。ここは点数を減らすためにも見で。
【ドゥレッツァ】
S評価
前走金鯱賞は1番人気2着で面目は保つ。菊花賞馬が春の盾を獲りにいく。3走前の日本海Sはまずまずスタートからポジションは後方から。4角で少し外に振れるところがあったが、そこは大きな問題にならなかった。直線は前残りの二頭をきっちりと差し切る。斤量差があるとはいえ、古馬3勝クラスを一発で突破したのは能力の違い。2走前の菊花賞は馬体重二桁増加。大外枠から最初はまさか逃げを選択。逃げてもしっかり折り合っていたので、そこに関しては悪い選択ではなかったと考える。向こう正面は3番手に抑えて脚を溜める。直線は見事に弾けて後続を0.6秒突き放す圧勝劇。皐月賞馬とダービー馬に完勝だったので、3000mとはいえこの世代での実力はトップクラス。菊花賞の競馬はルメール騎手の好騎乗というイメージがある。しかしこの騎乗ができたのは、ドゥレッツァの能力が高いからである。普通の馬が逃げて途中で3番手まで控えて、最後圧勝する競馬なんてできない。ドゥレッツァが強いから成り立っていた内容である。それを信じたルメール騎手もすごいという話になるが、菊花賞はルメール騎手の好騎乗だけではないということを頭の中に入れておくべき。初の関西輸送でもプラス体重で精神的にもどっしりしている印象だった。前走の金鯱賞は59キロでプログノーシスを抑えて1番人気。休み明けの影響か斤量の影響なのか最初はあまり進んでいかず。ポジションは後ろからで折り合い重視の騎乗。内からプログノーシスが進出を開始した時に追いかけずじっくりと構える。直線は馬群の外に出して2着は確実に確保。プログノーシスにかなり離されてしまったが、前哨戦で斤量も59キロ。勝負気配もあまり感じなかったので、悲観する内容ではなかった。前哨戦で金鯱賞を選択した意味としては、恐らく菊花賞で滅茶苦茶な競馬をしたので、一回中距離でリセットしたかったのだと思う。レースの内容もルメール騎手が無理をさせず、折り合いを重視する形で運んだ。逃げてしまった後の競馬ということを考えると、非常にやりたいことは明確で次を見据えていたと感じる。最後の直線もルメール騎手が勝ちに行くなら馬群の間を縫っていたはず。外に出して安全策に出たのは前哨戦だから。それでもしっかりと2着に入っているのは地力の違い。一度使ったことで状態は確実に上向いている。菊花賞の時は美浦で調整をして輸送したが、今回は4月上旬から栗東滞在での調整。輸送の不安もないので、菊花賞の時よりも攻め馬ができているのではないかと考える。未勝利から一度も躓くことなく、GIまで勝ち切っているのは評価すべきこと。2勝クラス3勝クラスでは古馬相手のレースで、全く問題にしなかった。単純な実力は計り知れない。キャリアもまだ浅く底も見せていない。春天過去10年勝ち馬8頭のうち7頭は菊花賞で馬券内。5頭は菊花賞馬で、連覇した2頭も菊花賞馬。1頭だけ菊花賞を使っていないフェノーメノは3歳時秋天2着。菊花賞好走馬のなかでも特に菊花賞馬は春天と繋がっている。この馬の菊花賞はラップタイム的にも優秀で、歴代の菊花賞馬の中でも上位にいるレベル。実力の基準的に春天を勝ち切れる能力は持っている。京都開催の春天はスタミナも求められるが、2200m以下のレース適性も求められる。OPまで勝ち上がるのに、基本的に20~2200mを使っているので、この適性は十分持ち合わせていると考えられる。血統は父ドゥラメンテ母父モアザンレディ。父系ミスプロ系は今まであまり良い結果は出ていない。タイトルホルダーとテーオーロイヤルが一度好走しているが、この時は阪神開催。過去5年京都芝2400m以上の種牡馬成績を見ても、ディープインパクト産駒を筆頭にサンデー系が強い。ミスプロ系はなかなか勝ち切れていない。ただこの馬は実際に京都開催の菊花賞を制覇している。データを覆す能力を持っている馬ではある。母モアザンセイクリッドはオーストラリアの競走馬。現役時代に芝2400mのGIを制覇。芝3200mのGIでも3着に入っている。母父モアザンレディはダート短距離で結果を出していた馬ではあるが、母が長距離で活躍している馬なので血統的に長い距離が悪い方向に出ることはなさそう。血統で評価を落とす必要はない。鞍上は日本海S以来の騎乗となる戸崎騎手。戸崎騎手は春天と意外にも相性は良い。一週間前追い切りで栗東へ乗りに来ているので、陣営の勝負気配も前回に比べるとかなり感じる。4歳馬で勢いもあるし、まだ底も完全に見せていない。菊花賞馬でもあるし、ここはかなり評価しておきたい。
【ハピ】
C評価
前走キャリアで初めて芝のレース。ダートGI3着の実力馬が芝GIで大金星なるか。前走の大阪ーハンブルクCは最内枠でスタートはまずまず。初の芝だった影響か、ダッシュはあまりつかずポジションは後方からになる。道中はリラックスして走れていたのは良い。直線は意外に手応えがあり、最内から一気に前を捉えられる勢いがあった。丁度抜け出したいところで、前が壁になってしまって勢いがなくなってしまう。あそこの場面で上手く抜け出しことができていれば、勝つまであったと考える。初めての芝でも問題になることはなく、新たな一面が見れたと感じる。ただダートでも重賞以上になると勝ち切れないところがある。決め手はあるが、最後の詰めが甘い部分がある。その部分をリカバリーするために、少し先行した方が良いと考える。ただ芝だとスタートダッシュで他の馬に劣る。GIになるとみんな前目のポジションを取りたがるので、ポジションが理想より1列2列後ろになってしまいそう。昨年12月から続けて今回5戦目。少し使い詰め感は否めない。芝を使ったことでの上積みはあると思うが、状態としての上積みはそこまでなさそう。血統は父キズナ母父キングカメハメハ。母母カリフォルニアネクターはアメリカの短距離GI勝ち馬。母系はミスプロ系とストームバード系で普通にダート血統。キズナの母系もストームバード系で意外にダートもこなせそう。サンデー系がいるので、芝が悪いということはないと思うが、やはり本来はダート馬という印象。芝の長距離GIを勝ち切れる血統とは思えない。ダートから芝に転向して春天を勝ったと言えば、イングランディーレが思い出される。ただイングランディーレは血統で見れば、ホワイトマズルに母系はロベルト系。日本の芝長距離向きの血統であると言える。ダートでも長距離を走っていた馬。この馬はダートでも中距離馬で、生粋のステイヤーというわけではない。芝での実績も足りないし、鞍上の浜中騎手は乗り替わり。ここまで手を広げるのは難しい。
【ヒンドゥタイムズ】
C評価
休み明けの前走は見せ場はなく完敗。一時期の勢いを取り戻してGIで好走なるか。3走前の七夕賞は後方からレースを運ぶ。最後の直線は伸びているが、前が止まらない馬場でどうしようもできなかった。トップハンデで条件的にも厳しいレースだった。2走前の京都大賞典は中団追走で脚を溜める。直線はしっかりと進路を見つけて伸びてくる。最後はディープボンドに差されて4着になってしまったが、内容は悪くないレースだった。前走の日経新春杯は休み明けで、あまりスタートは良くなかった。道中もかなりペースが流れる展開になってしまったので、追走に苦労する形になってしまった。その影響で最後は脚が溜まっていなかった。外枠で常に外を回されていたのも厳しかった。右回りは5-3-3-8で、右回りの方がパフォーマンスを上げる傾向がある。休み明け成績は2-2-2-6で一見走っているように見えるが、休み明けで好走していたのは比較的若い頃で、歳を取ってからは休み明けだと追走で苦労している。歳を取るにつれてズブくなっている面は否めない。血統は父ハービンジャー母父ディープインパクト。ハービンジャー産駒はそこまで長距離向きの馬はいない。ここまでMAXの距離は2400mで、正直3200mは血統的にも長い感じはする。母父ディープインパクトという点は評価できる。京都コースは合いそうな血統だが、長距離で強さを見せる血統ではない。前走も負けすぎで、年齢的にもそこまで上積みは期待できない。ここは見が妥当。
【ブローザホーン】
A評価
重賞では抜群の安定感を見せる。キャリア初のGI挑戦で人馬共に初GI制覇となるか。3走前の札幌日経OPは終始スローペースで、ポジションは3番手を確保する。ホームストレッチで少しかかるところを見せたが、なんとか騎手が宥める。3角から4角のところで先頭に踊り出て、最後は後続を1秒突き放す圧勝劇。稍重で着差がつきやすいのは事実だが、レース内容は完勝と言っていいものだった。2走前の日経新春杯は+12キロで馬体重を増やしてきた。ペースが流れたので、そこまで折り合いに苦労することはなく、脚をしっかり溜めることができた。直線は追ってから反応して、最後はサヴォーナをきっちりと捉えてみせた。再びの重賞でしっかりと勝ち切ったことは評価すべき内容。馬体が増えていたことも良かった。前走の阪神大賞典は終始折り合いに苦労する。一回使っていた分気合乗りが良すぎた。それでも最後まで完全に止まることはなく、3着は確保した。勝ち馬は57キロに対して、この馬は58キロでこの斤量を背負って3000mを走り切れたのは成長を感じる。次に向けても課題が見つかったレースだった。重賞では心房細動で競走中止になった京都大賞典以外好走している。ハンデ重賞でも1番人気でGIIを勝ち切っているので、今回のメンバーなら十分通用する能力は持っている。京都競馬場は2勝していて、勝ち鞍全て右回りコース。札幌でも勝ち鞍があり、器用なタイプ。二度の坂越えも気にすることなくこなしてくれそう。問題は折り合い面。長距離のレースになると必然と道中のペースが落ち着きやすいので、少し行きたがるところを見せてしまう。今回は逃げ馬不在で、恐らくペースはあまり流れない。前走のように折り合いで苦労すると直線で思った以上に伸びない可能性はある。馬格は小さいが函館記念は最後馬群の間を縫って伸びてきている。馬群に揉まれても苦にするタイプではない。馬混みに入れて折り合いをつけさせたい。できれば枠順は内目の方が欲しい。近走は1番人気続きで、少し自分から動いて勝ちにいかないといけないところがあった。今回は一気に人気は落ちる。自分から勝ちに行く必要はなく、自分の競馬に徹することができる。血統は父エピファネイア母父デュランダル。エピファネイアはロベルト系なので長距離は向いている。母父デュランダルが春天を勝つかと言われると微妙なところだが、キタサンブラックのような例外もいる。阪神大賞典を3着に走っているので、そこまで気にしないことにする。まだ5歳で比較的若い馬なので、勢いもありまだGIも挑戦していないので、底を見せていない。最後の決め手はあるし、人気が落ちるなら買いたい。
【プリュムドール】
C評価
前走阪神大賞典は和田竜二騎手との新コンビ。父子天皇賞制覇に向けて勢いあり。3走前のアルゼンチン共和国杯は約1年ぶりの実戦で、最内枠からポジションは後方。直線は手応えはあるが、なかなか前が空かず勢いがある時に追い出すことができなかった。脚は使っているだけにもったいない内容だった。2走前の万葉Sは出遅れて最後方からの競馬。道中無理に動いていくこともせず、直線は外に振られる形になる。脚は使ったが最後は止まってしまった。スタートからちぐはぐな競馬で、本来の実力を発揮することはできなかった。前走の阪神大賞典は最内枠で中団待機。直線は少し進路がなくなる場面があった。追い出してからの反応はまずまずだったが、最後の脚色はブローザホーンに劣っていた。復活してから上手く噛み合うレースがないのは事実。長距離適性があるのは間違いないが、どちらかというとステイヤーすぎて、GIだと最後の切れ味で劣る印象。純粋な能力も足りていないので、展開の助けなどが必要になってくる。今回は初の56キロにもなるので、厳しい戦いになる。万葉Sは状態自体が良くなかった可能性もあるが、京都の坂越えがあまり得意なタイプではない可能性もある。後方から道中動いていくことができないのは器用さがないから。正直京都コースはあまり合っているとは思えない。血統は父ゴールドシップ母父フレンチデピュティ。ゴールドシップは現役時代春天を勝った。ただ毛色からも分かる通りあまり父の影響を受けている感じはしない。母系は辿るとタニノギムレットの母タニノクリスタルがいる。父系サンデー系で母系は少しダート色も強い血統。血統的にそこまで強調する材料はなさそう。2200m以下の重賞実績もなく、今回のメンバーでも厳しい戦いになるのは間違いない。ここは見で。
【マテンロウレオ】
C評価
前走キャリアで初めての逃げを選択。昨年のこのレース以来のGI挑戦で勝利なるか。3走前の中山金杯はスタートから気合いをつけていくもなかなか進んでいかず。序盤で少し不利もあり、理想のポジションよりも後ろになってしまった。向こう正面でハミを噛む場面もあり、全体的にスムーズにレースを運ぶことができなかった。2走前の京都記念は、その前のレースと同じように少しハミを噛むような感じで先行する。ペースも流れてなかなか脚は溜まらず、直線は力尽きてしまった。前走の日経賞は初めての逃げを選択。馬のリズム重視で運んで、道中は大逃げ状態になる。3角4角中間で一度他馬を引き付けて脚を溜める。二枚腰で最後は4着まで粘る。ボッケリーニを差し返したのは評価すべきところ。前走のレースを評価するのはちょっと危険な気もする。結果的には惜しいレースだったが、初めて逃げてしまったことで、今後更に折り合い面で苦労することがほぼ確実に決まった。今回は逃げ馬不在なので、押し出されて逃げる可能性は高い。3200mはこなせる距離ではあるが、ベストな距離というわけではない。マイペースで逃げて勝てるほど簡単なレースでもない。恐らく前走のように引き付けようとしたら、あっさり交わされるのがオチ。逃げるなら大胆に大逃げするべき。周りが舐めてくれれば少しは勝つチャンスが生まれると思う。これまでレースを見ても勝ち目に遅く、相手なりにGIでも走るタイプ。正直GIだと絶対的な能力が足りない。血統は父ハーツクライ母父ブライアンズタイム。ハーツクライはフランス系欧州の血が入ったサンデー系なので良い。近年は見かけなくなった母父ブライアンズタイムで、距離が長いのは苦にしない。正直血統的には穴で面白そうではある。今回は前走で逃げてしまったので、大逃げするか後方で折り合いに専念するか。この二つしか選択肢はないと考える。GIで勝ち切るほどの爆発力もないので、ここは普通に見で良い。
【メイショウブレゲ】
C評価
前走阪神大賞典は重賞の壁に当たる。壁に当たっても不屈の闘志でGIに挑戦する。3走前の比叡Sは終始スローペースで進んでいく展開。後方からの競馬で、最後まで末脚は伸びているが前との差は縮まらなかった。これは脚質の自在性の差で、展開に左右されてしまう面が露骨に出てしまった。2走前の万葉Sは格上挑戦で馬体重も二桁増加。道中はいつも通り後方からレースを運んで、直線は大外に回して最後の最後捉える。斤量も軽かった分、いつもより反応が早く良い内容だった。前走は初めての重賞挑戦。いつも通り後方からレースを運ぶ。4角では意外に手応えがありそうな気配はしたが、直線は思っていた以上の伸びは見られず。万葉Sから斤量も3キロ増えて一気に相手強化だったので、流石に地力が足りなかった印象。今までのレースから見て、基本的に出脚は遅いので、ポジションは後方からになる。器用さもないので、後方から大外一気の競馬しかできないところは痛い。かなり展開の助けも必要になってくる。万葉Sは54キロでギリギリ勝ち切ることができた。今回はGIで58キロ。前走よりもさらに強力なメンバー構成にもなるので、現実的に上位に来るのは厳しい。ここまでも2勝クラス以上では、2600m以上のレースでしか結果は出せていない。最後の切れ味は春天になると足りない。血統は父ゴールドシップ母父パイロ。父ゴールドシップという点は良いが、この馬は芦毛ではないので、そこまで父系の影響を受けている感じはしない。母父パイロということで、ダートでも少し走れそうな血統。実際大敗はしているがデビュー戦はダートを使っている。母系にダンスインザダークもいるので、スタミナという観点は申し分なし。ただGIだと決定的なスピード不足感は否めない。まだ5歳馬だが、正直前走のレースでこのクラスのレベルは厳しいと判断すべき。今回はペースもそこまで流れないので見で。
【メロディーレーン】
除外の可能性がほぼ100%なので割愛<(_ _)>
【ワープスピード】
B評価
阪神大賞典は鞍上の好騎乗もあり2着。ステイヤーとして春の盾は譲れない。3走前のステイヤーズSは、終始5番手追走でしっかりと折り合う。鞍上のコメントでも言っていたが、終盤は少し消極的な騎乗になる。前との差がかなりあったので、もう少し積極的に前を追いかけていたら結果は変わっていたかもしれない。結局最後は切れ負けする形になってしまった。2走前のダイヤモンドSは少しゲートで他馬によられて、いつもより後ろからになる。スローペース進んでいたが道中位置を押し上げることはせず、じっくりとテーオーロイヤルの後ろにつける。直線は上位二頭の切れ味に勝ることはできなかった。このレースは最初のスタートで全てが決まった形。本来ならもう少し前目のポジションを確保したかった。そこまで悲観するほどの内容でもなかった。前走の阪神大賞典は前半後ろのポジションを取って、後半一気に勝負する形に。鞍上の好判断で内ラチ沿いをスルスルと抜けて位置を押し上げる。直線で一番勢いがついたところで、少し前が壁になるところがあった。あそこでもっとスムーズに前を捌けていたら勝ち馬との差はもっと縮んでいたと考える。この馬もほぼテーオーロイヤルと同じようなローテーションを組んでいるが、こちらはこのローテーションの意味が明確。春天に出走するために、賞金が足りないのでこれだけ使っている。結果的に前走2着に入って賞金を加算することができた。ただ賞金を加算したいということは、それだけ毎回全力でレースに挑んでいるということ。今回に向けてそこまで上積みがない可能性は高い。ここまでこれだけ長距離のレースを使って、今回は連続での輸送にもなる。疲労や精神的な負荷は少し気になるところ。実際そこまで切れる脚が使える馬ではないので、本来は先行して前のポジションを確保したい。今回は逃げ馬不在でペースも流れないので、スタートさえ決めることができれば取りたいポジションは取れそう。実力としては足りてそうな部分もある。ただ勝ち上がってきたレースは2400m以上のレースだけで、中距離適性はあまりない。春天レベルになると、最後の決め手不足が課題になってくる。一度京都3000mを経験して勝ち切っているのは評価できる。コース自体は合っている。血統は父ドレフォン母父ディープインパクト。ドレフォン産駒というのは少し長距離GIになると気になるところ。半姉にディヴァインラヴがいる母系で、母系の長距離適性は間違いなさそう。ドレフォン産駒ということで、2回ダートを使ってみたりしているが、結果的には母系の血がしっかり出ているタイプ。母父ディープインパクトなのも京都には適している。ここまで長距離重賞で安定した成績を残していて、今回も買いたい気持ちはあるが、若干使い詰めでここに向けてお釣りがあるか微妙なところ。ここは3連系の紐までとしたい。
天皇賞(春)評価一覧
S評価 ドゥレッツァ
A評価 サリエラ シルヴァーソニック チャックネイト ブローザホーン
B評価 ゴールドプリンセス サヴォーナ テーオーロイヤル ワープスピード
C評価 スカーフェイス スマートファントム タスティエーラ ディープボンド ハピ ヒンドゥタイムズ プリュムドール マテンロウレオ メイショウブレゲ
今回の評価はこの通りになりました!
今回も最上位評価はドゥレッツァ一頭のみ。
ドゥレッツァにとって、ここは通過点だと私は思っています!
他のA評価もかなり絞ったので馬券内に来てくれたら嬉しい!
春天絶対に獲りたい!!
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございます。
予想の参考になれば幸いです!
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それでは答え合わせは日曜日に🖐️
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