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これだけはやってはいけない指導

こんにちは,HARuです。今日は「この指導だけは絶対に避けた方がいい」というお話。

私は基本的に,先生方にも個性があり,それぞれの良さを生かして子どもたちに接した方がいいという考えです。
ただ,これだけは絶対にやめておいた方がいいという方法があります。
それは

「後出し」
です。「後出しジャンケン」とも言われたりしますよね。
今日はそんな「後出しジャンケン」について私の考えていることをお話していきます。

では,いってみましょう!

後出しジャンケンて何?

そもそも論として,「後出しジャンケン」ってなによ?と思われる方も多くいらっしゃると思うので,前提の確認です。
ここで言う,「後出しジャンケン」は一般的なジャンケンのズルの話ではありません。
多くの方がイメージする「後出しジャンケン」は
ジャンケンをするときに勝ちを取りにいくために相手が出した手に対して後から勝つ手を出すこと
かなと思います。それとは違って,
今回私が話したい「後出しジャンケン」とは

評価を後からすること

です。それのなにが悪いの?と思われる方もいらっしゃるかと思いますので,少し解説します。

評価を後からする

この「評価を後からする」ことの問題点。カンタンに言えば,
後からいくらでも変えようがある
ということです。
例えば
国語の授業で古典の音読をしたとします。
本来であれば,どのような読み方をすれば評価されるのかを事前に示すべきですが,子どもたちに最初に評価基準のは示さず,子どもたちの音読が終わった後に,評価するという方法です。
そして,これの厄介なところは,この手法を使う多くの人が

あとからダメ出しをする

ということです。もう終わってしまったことに対し,ダメ出しをされても,こちらとしては変えようがありません。
今回のように音読であれば,もう一度チャンスをください!と交渉することもできますが,そうでない場合も多くあります。

例えば,
生徒指導。学校では,子どもたちが何かしてはいけないことをした時に指導を入れます。各学校には「生徒指導主事」という方がいらっしゃいます。中学校では各学年に所属している子どもたちの指導は主にその学年の先生方や学年担当の生徒指導の先生が行うことが多いのですが,指導の内容が重大な場合,「生徒指導主事」に判断を仰ぐことも少なくありません。
私自身,以前勤務していた職場で,生徒指導主事に相談した際に,「HARu先生に任せる」や「学年の指導でいい」と言われ指導を行ったことがあります。
学年主任の先生や生徒指導担当の先生と話をし,指導方法や内容を確認した上で生徒の指導にあたりました。
その後,生徒指導主事に報告したのですが,
「なんでそんなこと言っちゃったの?それじゃ子どもがかわいそうだよ?」
と言われ絶望しました。

一度指導をしたことの多くはくつがえすことができません。
それほど信頼を失うことはありません。
もちろん,指導した本人が間違っていたと感じ,謝罪することは必要です。
誠心誠意子どもに謝罪をし,自分の間違いを認めるべきです。

しかし,そうではなく,他者からあなたの指導は間違っていると後から言われたところで修正することはとても難しいです。
改めて子どもを呼んで「さっきの先生の指導は間違っていた。」ということを自分の信念ももたずに言うべきではないと私は思います。

生徒指導の事例は難しいことが多く,あとからダメ出しをしたくなる気持ちもわかります。
しかし,それでも「任せる」と言った以上は信じて任せて欲しいものです。
この出来事は,未だに私の教員人生の苦い思い出として記憶に残っています。

子どもも同じ

もちろん,これは子どもたちにも言えることでしょう。
学校生活や授業において何をすれば評価されるのか分からず活動だけさせられるというのは,かなり精神的ストレスを伴うと思います。
学習や授業,学校生活においてもなにをすれば評価されるのか,ゴールはどこに設定されているのかということは事前に伝えておかなければいけません。
そうでないと子どもたちは霧の中をただ歩き続ける状態になってしまいます。
「出口はあちらだよ,ただし,どうやって出口に辿り着くかは任せるよ」
これが,理想の指導なのではないでしょうか。

子どもを信じる

何度も話していることですが,私たち大人に必要なのは子どもを信じるということです。未熟で失敗を繰り返すこともありますが,少しずつでも子どもたちは成長していきます。それは我々大人の想像をはるかに超えるスピードでおこなわれていくものです。


子どもを信じて任せる

これができれば,子どもたちはぐんぐん伸びていくのです。
ただし,くれぐれも事前にどの方向に進むべきかの道筋やゴールは子どもたちと共有を図り,確認しておく必要があります。
コンパスと地図を渡したら,大人の役目はそこで終了です。
あとは少し高い位置で子どもたちを見守ればいいのです。

少し話はそれますが
以前,聞いた悩みで

「子どもに任せると時間がかかりすぎる」

というものがあります。
例えば,
「タブレットを活用してプレゼンテーションをさせようとしたが,子どもたちはスライドの作成にこだわっていつまでも発表することが出来ない,どうしたらいいだろうか。」といったたぐいの悩みです。
そんな時,私が大切にしていることは

・子どもたちに事前に使える時間を伝えておくこと
・約束した時間は絶対に変更しないこと

この2つです。

カンタンに言えば,「ゴールの共有」をするということです。
この時間までに準備をして発表をするには,どのように時間を使えばいいのかを子どもたちに任せる。裁量権を渡すということですね。
そして,絶対にゴール(発表する日時)は変更しないということも大切です。
子どもたちの発表の進み具合が悪いと,つい準備の時間を伸ばしてしまいがちです。
しかし,それをやるとキリがありません。子どもたちも,もっと良いものを作りたい!という気持ちにあふれていますので,時間があればあるだけ使ってしまいます。
ただ,社会に出てからそれは通用しません。
ものごとには締め切りがあり,時間の制約があるのです。
その中でどれくらいのクオリティに仕上げられるかが大切
だと私は思います。

まとめ

さて,本日の内容のまとめです。

・後出しジャンケンはダメ(後から評価基準を伝えたり変えたりすることは絶対に🙅‍♂️)
・締め切りをズラすのもダメ(その中でどれだけのクオリティを担保できるかが大切)



ここまでお読みいただきありがとうございました。

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