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考えて行動しろの罠

こんにちは,HARuです。今日は「大人がつい言ってしまう,『考えて行動しろ』という言葉について」のお話。

この言葉,よく聞きます。
「考えて行動する」いわゆる
自分で考えて行動する子どもを育てたい
という願いからくるものなのですが,
果たして,この言葉でその願い(「自ら考え行動する子ども」を育てる)は叶うのでしょうか。
一緒に考えていきましょう。

では,いってみましょう!

考えて行動できない子どもたち

学校現場では結構な割合で聞く「自分で考えて行動しなさい」
さて,この言葉を言ったら子どもたちは考えて行動することができるようになるでしょうか?
そんな簡単なことではありませんよね。
では,なぜ子どもたちは「考えて行動しろ」と言われても
考えて行動することができないのでしょうか。
私はそれには2つの理由があると思います。
・言うだけでは効果がないから
・先を想定することができないから
それぞれどういうことか詳しくみていきましょう。

・言うだけでは効果がないから

突然ですが,↓こちらの本をご存じですか?

簡単に内容を紹介すると「大規模なデータを分析した結果から「効果的な教育法」を導き出し,それを本にまとめた」本です。
例えば,
子どもが勉強しないのですがどうすればいいですか?
という質問には
ご褒美(お金等)をあげればいい
という回答が。
勉強したことにお金なんて!
子どもをお金で釣るなんて!
という声が聞こえてきそうですが,実はこれも
科学的根拠に基づいてのこと。
人間は遠い将来のことは冷静に考えて賢い判断ができるけれど
近い将来のことだとそれができない生き物だそう。
勉強は将来のために大切とわかっていても,
目の前の楽しいことに引きずられて,勉強は後でいいやとなってしまう。
他にも
「勉強しなさい」と子どもに言っているのに勉強しないんです。
という悩みに
実は言葉で言うだけと言うのは一番意味がない行動
ということを4万5千人の調査から導き出すなど
「学力」について科学的根拠に基づいたアプローチをしようとしている本です。
今回のことと直接的な関係はありませんが,ご興味がおありでしたらぜひお読みください。

さて,前置きが長くなりましたが,この本からもわかる通り
子どもたちにただ言うだけでは効果がないのです。
「考えて行動しろ」
言うだけならこれほどお手軽な言葉もありません。
ですが,前述した通り,子どもは言っただけでは動かないのです。
具体的にどんな行動が「考えて行動する」ことなのか
「考えて行動する」の基準を示したり,選択肢を示したりすることが
必要なのです。

・先を想定することができないから

例えば,
鉛筆を曲げようと力を込めたらどうなると思いますか?
そうですね,「折れます」よね。
みなさんを決してバカにしているわけではありません。
みなさんがそのように考えられるのは

想像力が身に付いているから

なのです。

先を見通す力

と言い換えてもいいかもしれません。
子どもたちにはその力がまだ身に付いていない子が多くいます。
子どもたちは
想像することや
先を見通すことが苦手な子どもが多いのです。
これは経験値の不足によるものでもありますが,
想像力不足が一番大きな要因かと思います。
では,想像力を高めるためにはどうすればいいのでしょうか?

想像力を高めるにはどうすればいいか

想像力を高める一番簡単な手段は

絵本を読むこと

だと思います。
これはいくつになっても同じことです。
絵本は「絵」が多く描かれています。
みなさんが普段読まれる本には「挿絵」などほとんど無いのではないでしょうか。
なぜ,小説などの本では設定年齢が上がるにつれ「挿絵」が消えるのでしょう。
それは
各々が自由に想像できるように
なのです。
つまり,

想像力を育てる段階のうちは文章に対して絵の割合が大きい

のです。
だからこそ,「絵本」です。
たかが「絵本」とバカにしたものではありません。
最近の絵本は絵のレベルも内容も大人が読んでも満足いくものばかりです。

私のオススメの絵本としては

このあたりの絵本は大人でも十分楽しめるような内容になっています。
子どもに想像力をつけさせたいと考えているのであれば,まずは

絵本から入ること

をオススメします。
そして少しずつ本の難易度を上げていくのです。
つまり,少しずつ挿絵の入っている量を減らすということです。
読んでいるうちに

こんなに絵はいらない


もっと自分で想像したい

と感じるようになれば,想像力が身に付いてきた証です。
自分のイメージと絵が違うという違和感を感じてきたならば
間違いなくあなたには想像する力が身に付いています。

そして,その想像力は多くの場面で生きてくること間違いなしです。

想像力を育みたいななら絵本を読む

ぜひ実践してみてください。

今日は,子どもたちが「考えて行動しろ」だけでは動けない理由について考えてきました。
私も含めて,教師はつい,「考えて行動しろ」と言いがちです。
さらに言えば,行動できないことに対して怒りがちです。
これでは,子どもたちは考えて行動するどころか,
むしろ
指示されて行動する(もしくは行動すらしない)という状態になってしまいます。

子どもたちが動かないのは


子どもたちのせいではありません。

私たち大人の指示や伝え方が悪いのです

だからこそ,私たちも想像力を鍛え,どのように言えば子どもたちに伝わるか
どのようにすれば子どもたちが動いてくれるかを考え続ける必要があると思います。

今日は更新時間が遅くなり大変申し訳ありませんでした。
年度初めはやはり仕事量が増えるため,自分の想定以上に疲労が溜まっていたようです。
日頃から記事を読んでくださる方々のおかげで続けられています。
ありがとうございます。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
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いつもお読みいただいている皆様,ほんっとうにありがとうございます。
それではまた😊

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