手段の共有と理念の共有 成長する組織はどちら?
こんにちは,HARuです。今日は「集団における行動を促す際のポイントについて」というお話。
集団を動かす際に必要なポイントは
・手段を共有化する
・理念(目標)を共有化する
のどちらかです。
さて,どちらの方法がより集団を動かす際に望ましいのか。
リーダーとしてどちらを共有した方がいいのかについてお話していきます。
では,いってみましょう!
手段の共有化
実際に人を動かすのに一番簡単な方法は,この「手段の共有化」でしょう。
やってほしいことをやってほしい通りに相手に示し
みんなで,行動に移す。
ただ,それだけのことです。
言われた方は指示されてことを指示された通りにやるのですから
何も考えず,ただ行動すればいいだけ。
簡単ではありますが,組織として成長は望めません。
リーダーの器の大きさが組織の大きさに直結する方法でもあります。
指示を受ける方は何も考えず求められたことをすればいいだけなので,
とても簡単です。
どんな人でも指示通りに動くことはそれほど難しくはないでしょう。
リーダーとして指示を出す方も,この手法は簡単です。
言った通りに動いてもらえる。
さらに言えば,自分一人で考えればそれだけで済むのです。
周囲の意見や考えを取り入れる必要もありません。
「この方法で」と適切と思われる方法を示せばそれで終わりなのですから。
教育界にはこの「手段の目的化」の風潮が残っているように感じます。
教職員は法律に「研究と修養を行うこと」を義務付けられています。学校では,多くが「校内研修」という形で研修を実施していますが,なんのために行われているのか目的の確認よりも,やらなくてはいけない「研修」なのだから,何も考えず,リーダー(研究推進教師)の言うことを聞いて,言われた通りに動きたい。
そんな方も少なくありません。
自分で考えたり新しいことをする時間もないのだから,言われたことを言われた通りにやるのが楽だという考え方なのでしょう。
しかし,これでは組織としては成長せずに終わってしまうと私は思います。
理念(目標)の共有化
正直,こちらは簡単ではありません。
まずは,自分がその活動の理念を理解し,その理念を多くの人に伝えなくてはならないからです。
繰り返し繰り返し,理念を説明する必要も生まれます。
そして,話し合いをする必要も生まれます。
話し合う中で,意見の相違や折り合いが付かないことが出て来れば,
一つ一つ確認し,全員で合意形成をしながら次のステップへ進まなければならない。
実に労力のかかる方法であることは間違いありません。
この手法には時間もかかり,仕事量も膨大になるというデメリットがあります。
そのため,学校現場ではあまり積極的に導入されていません。
しかし,理念のない仕事や研修に意味はあるのでしょうか。
それは仕事ではなく作業というのではないでしょうか。
この3人のレンガ積み職人の話が有名ですが,やはり人は自らの仕事の理念や目的を理解していなければ,ただただ辛くなるだけだと思うのです。
確かに教員の仕事は忙しい毎日です。
研修の時間すら確保することが難しいこともあります。しかし,それでも
リーダーとして先頭に立つからには,集団に対して
理念の共有だけはしなければいけない
と考えています。
これは,学級経営でも同じです。
子どもたちとこの1年どんなクラスにしたいのか。
それはなぜなのか。
きちんと理念や最終的な目標を伝えておかなければいけません。
逆に,これを定めておけば
子どもたちがそれぞれその理念にふさわしい行動を取ろうと思ってくれると私は信じています。
この理念の共有化は
忙しいからといってないがしろにしてはいけない部分なのではないかと思うのです。
教員は互いに負担をかけないようにと言うけれど
ここ数年,新しい仕事をするにあたってよく聞く言葉が
「先生方の負担に出来るだけならないように」
という言葉です。
おっしゃりたいことは理解できます。
そして,そのお心遣いはとてもありがたく思います。
しかし,結局何か新しいことをしている時点で
「負担」なのです。
であるならば,目的は先生方に負担をかけないようにではなく
その活動の理念を共有化し,最適な行動をうながすことが必要なのではないでしょうか。
新しい活動を行う際に,理念を共有し,その理念と同じ手段を排除していっても良いのではないかと私は思います。
別の何かで代わりになるのであれば,その別の何か新しく始めたことだけ行っていけばいいのです。
以前の同じ目的の別の活動は無くしていく勇気が必要なのです。
意味がない仕事やただ負担が軽いだけの仕事ならば増やす必要はないはずです。
それでも増やすべき仕事なのであれば,必ず理念の共有化は必要だと私は考えています。
職員室でも教室でも
職員室でも教室でも同じことですが,必要なことはスクラップ&ビルドです。
そして,スクラップしてもなお必要な活動であることを証明するためにも,理念を共有し,各々がより良い状態になるように活動していくことが
成長する組織を作る秘訣なのではないかと思います。
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