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席替えは教師が主導で責任をとる!

こんにちは,HARuです。今日は「学級指導で必ず行う席替えについてのお話」

「席替えってどうやったらうまくいくの?」「席替えは子供の自主性を尊重して子供たちが決めた方がいい!」など様々な疑問やご意見をお持ちのかと思います。

私はこのやり方を実践し,席替えトラブルになったことは今のところありません。そこで,今回は私なりの席替えについての考え方とその方法をお伝えしようと思います。

五分程度で読める記事になっておりますので,興味がありましたら,ぜひご覧ください。

では,いってみましょう!


席替えの意味

私自身も小中学生時代,席替えが大好きでした。あんなにワクワクする日常の出来事は無いんじゃないかなというくらい,席替えは楽しみだった記憶があります。

みなさんも,席替えをすることはどちらかといえばプラスのイメージなのではないでしょうか?

そもそも,なんで席替えをするの?ということなのですが,私個人の考えとしては

多様な人間性に触れることで,自分自身の視野を広げたり深めたりするため

だと思っています。実は,席替えをしなくてはならないという決まりはどこにもありませんので,「席替えをしない」としても法律上は何も問題は無いのです。ですが,それではあまりに学校生活が味気ない。さらに言えば,同じクラスになったというのに4月当初から名前の順のまま一年が終わるのではあまりに寂しい。当然,上記目的も達成することは難しい。このような考えから私は席替えをおこなっています。

席替えの方法

席替えには様々な方法があります。

・くじ引き

・自由

・教師主導

など,多くの方法があることでしょう。ですが,私は席替えは「教師主導で行うべき」だと思っています。

では,各方法のメリットデメリットについて考えていきましょう。

・くじ引き

メリット

・多くのクラスメイトと関わることが出来る

・ランダムなのでワクワク感が高い

デメリット

・仲が良い友達が周囲に誰もいない可能性がある

・苦手な友達が近くになる

・声の大きい人たちが固まって座り,授業が騒がしくなる

・自由

メリット

・自主的に考えさせることができる

・仲の良い友達同士で固まって座ることができる

デメリット

・クラスに馴染めない子には地獄

・席の奪い合いが生じる

・最終的にスクールカーストの高い生徒の思い通りになる

・教師主導

メリット

・人間関係に配慮して座席を組める

・事前アンケートなどで実態を把握し,適正な配置にすることが出来る

デメリット

・自主性が育たない

それぞれ,メリットデメリットがありますが,教師主導以外の決め方はデメリットの影響が大きすぎると感じています。

例えば,くじ引きで決めると,決める際は盛り上がりますし,ねらいとしてもクラスの誰とも仲良くというもっともらしいねらいを伝えることができます。しかし,そこは人間です。誰しも苦手な相手というものは存在します。私もあなたも苦手なタイプの人,いますよね?もちろん,大人になればそれを態度や表情に出すことはありませんが,まだ未熟な子どもたちはそれを態度に出すことがあります。態度に出された側(イヤだと言われた側の子ども)はどんな気持ちでしょうか。どう考えても気持ちのいいものではありません。さらに言えば,周囲に仲の良い友達が一人もいなかった場合,授業のグループ活動や学級生活が楽しくなるとは到底思えないのです。

自由にしても同じことです。座席の奪い合いが始まり,結局,クラス内で発言力のない子,大人しい子は強気な子の言いなりになってしまうことが多くあります。もちろん,そこは学級経営の腕の見せ所だろう!と言われればそれまでです。しかし,席替えというのは比較的頻繁に行われるものです。(私の感覚では1ヶ月から1ヶ月半くらいに一度)席替えを自由座席にし,担任をもったばかりのクラスで子供たちが納得感のある座席配置にすることは,私には出来ません。

教師主導の席替え

では,教師主導の席替えでのデメリットから見ていきましょう。

「自主性が育たない」というデメリットがあると思いますが,おっしゃる通りです。自分達で考え,行動したわけではないので,自主性は育ちません。しかし,席替えで自主性を育まなくとも,別の場面で自主性を育めばいいと私は考えます。1ヶ月に1回程度の席替えで育むよりも,日常的に自主性を育む場面を設定する方が大切です。

席替えを教師主導でするときに私が必ず行っていることがあります。

それは,

アンケートをとること

もちろん,一般的な視力の問題なども効きますが,何か要望があれば教えてほしいというアンケートを取ります。以前は紙で配布し,回収でしたが,今年度より一人一台タブレットが導入されたため,Google formsというシステムを活用して意見の集約をしています。といっても,内容はすごくシンプルで,何か要望があれば記載するというものです。

子供たちがどんな意見を書いてくるのかというと

・目が悪いので前から3列目までにしてください

・勉強に集中したいので,前の方の座席がいいです

・できれば窓際の席を希望します

・後ろの席で

など様々です。ここで,私はどのように優先順位をつけ,かつ,子どもたちに説明しているかというと

「身体的な問題(視力や聴覚など)については優先的に配慮します。それ以外の要望については,みなさんのご期待に添えないこともあります。もちろん,どんなことを書くか,書かないかはみなさんにお任せします。ただ,繰り返しますが,ご要望に添えない場合もあることはご了承ください」

と伝えます。そして,アンケートを踏まえて,私が座席表を作成するのです。もちろん,子どもたちにも伝えた通り,最優先は身体的な問題がある子どもです。そして,その後,学習に集中したいという子どもの権利を保障します。最終的に,後ろの座席希望や〇〇くんの近くにといった要望を確認するといったところです。全ての希望を叶えることは出来ませんので,ある程度にはなってしまいますが,それでもできるだけ希望を優先させようと思って配置を考えます。

そんなことをして子どもたちを甘やかせると,すぐに学級崩壊する!
というご意見に関しては、私は受け入れられません。
教師主導での席替えをし続けて5年以上経ちますが、学級崩壊したことも、ましてや子どもたちからの信頼が無くなったこともないからです。(生活アンケートなるもので,毎月の子どもたちの学校や学級への満足度,いじめの有無を調査していますが,学級満足度は80%以下になったことはありません。)もちろん、私一人のサンプリングですので、このやり方を真似れば必ず学級崩壊しないという話ではありません。ですが,子どもたちを甘やかしたら学級崩壊するというのは思い込みではないかなと感じます。

ちなみに,私が座席を作成する際に意識していることは

・身体的配慮はできているか

・グループになった際リーダーを担える人材がいるか

・比較的仲の良い子が近くにいるか

・今まであまり接点のない子同士が近くにいるか

・子どもたちの希望は叶っているか

というところです。特に,中学校は教科により座席のままのグループ活動を行うものもありますので,できるだけ学習が苦手な子だけが集まらないように意識しています。

このように座席を考えるのですが,子どもたち全体に発表する前にすることがあります。それは,私が考えた座席の素案を事前に男女各1名ずつの学級委員に見せ,意見をもらうことです。なぜこのようなことをしているかというと,どうしても教師が見えない人間関係やいざこざがあるのではないかと思っているからです。教師の前でいい子でも,実はいないところではそうでないということもあり得ます。それが悪いという話ではなく,出来るだけ私が見えていない死角を減らしたいという思いからこの方法を取っています。学級委員の子どもたちには,「あなたたちを信頼していること(事前に情報を他の人に漏らさないように約束してもらいます)」「先生が見えない人間関係などがあれば遠慮なく教えてほしいこと」を伝え意見をしてもらいます。最終的な決定権は私が負いますが,子どもたちの意見はとても参考になるものです。まだ中学校でしか試したことはありませんが,小学校高学年の子どもたちでも出来るのではないかと思っています。
もちろん,子どもたちづてに情報が漏れたこともありますが,そこは仕方がないと割り切っています。そして,漏らした学級委員の子どもにはもう一度,私の思いを伝えます。幾度か伝えるうちに,自分が信頼されていると本気で理解してくれるようです。ですので,このやり方で他の子どもたちに情報が漏れたこともほとんどありません。

このように,私は席替えという日常生活の中での一大イベントだからこそ,教師主導で座席を決めるべきだと思っています。基本的に席替えに関しては例外は作りません。例外を作ることの方が子どもたちにストレスを与えてしまうと思っているからです。

以上参考になったらうれしいです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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いつもお読みいただいている皆様,ほんっとうにありがとうございます。

それではまた😊


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