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地域のサステナビリティデザイン-五城目町, 秋田

週末を利用して秋田県五城目町に行ってきました。

五城目町?聞いたことないな。という方も多いと思います。私も前職の先輩で、起業して五城目町に移住された方をご紹介いただくまで、名前も場所も知りませんでした。

実際に訪れてみると、自然の豊かさ、コミュニティの豊かさなどこれまで大都市圏では感じることのなかった日本の魅力が詰まっていました。

本noteでは、五城目町での滞在を振り返りながら、 #地域のサステナビリティデザインについて考えていきたいと思います。

五城目町について

秋田県五城目町は秋田市から車で約40分の位置にある、人口約9,000人(2020年1月)の小さな町です。市街地、田園地域、山間部が広がっています。
500年以上続く由緒ある朝一が有名な他、「釣りキチ三平」の舞台となった馬場目地域は清流の里として知られ、釣り好きの聖地となっているようです。

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自然豊かな五城目町ですが、全国平均と比べても高齢化率は高く、高齢化にともなう人口減少や地域産業の停滞などさまざまな課題を抱えています。

つくり手さんとの出会い

前述の通り、少子高齢化・人口減少が進んでいる五城目町ですが、Uターンや都市圏からの移住など新たな人の流れもあります。滞在中、特に印象に残ったのは、若手の作り手さんの素敵なギャラリーたちでした。どのギャラリーも、作り手さんが空間づくりも含めて、いちから手作りしているというお話を伺い、こだわりや作っているものに対しての愛情を強く感じました。

すずなりさんではお財布、三温釜さんではスープカップを購入させていただきました。また、ものかたりさんでは素敵な空間を堪能させていただきました。つくり手さんと直接お話しして購入したものは全て愛おしく、毎日愛情を注ぎながら使っています。

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(三温釜さんギャラリー内:筆者撮影)

コミュニティ/ 地域のサステナビリティを考える

五城目町を訪れてみて、ネコバリ岩などの自然の豊かさに感動したことは言うまでもないことですが、何よりこれまで自身の中にあった地方・地域の在り方の概念が覆されたように感じます。
地方というと、「活気がない」「面白い取り組みがない」イメージが強くあったのですが、五城目町では「活気があり、人々が活き活きとしている」印象を受けました。もちろん、私がみたのは五城目町のごく一部の人やコミュニティに過ぎません。ですが、その一部の方々の取り組みや人の流れが、停滞している地方の空気に大きなうねりを作り出すのではないかと思いました。

五城目町では、約10年前の2013年にBABAME BASEという廃校を再利用したシェアオフィスが開設されています。(現在は一般社団法人ドチャベンジャーズが指定管理者として施設を運営。)
BABAME BASEは地域に根付いて(=土着で)挑戦に取り組む※「ドチャベン」が集う場、五城目町での共創がつくられる場となっているようです。

 ※ドチャベンとは「土着ベンチャー」の略で、地域に根ざしたベンチャー(冒険者としてのAdventure)起業家、居住者、移住者、すべての人を差します。
(一般社団法人 ドチャベンジャーズHPより引用)

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(BABAME BASE:筆者撮影)

また、現在は休業中ですが、「SHARE VILLAGE 町村」と言って、築130年を超える古民家を改装した施設があります。利用方法がとてもユニークで、年貢(年会費)を払うと「村民」になることができ、好きなときに「村」へ行き、田舎体験をしたり、宿泊したりすることができます。
(詳細は記事を参考に⇩)

事業構想「日本に「100万人の村」が誕生? 年貢を払えば誰でも村民に」

滞在は週末だったので、BABAME BASEの実際の入居者の方々にお話を伺うことは叶いませんでしたが、BABAME BASEやドチャベン、SHARE VILLAGE 町村の取り組みが先述した うねり の源となっているのではないかと思います。

こうした場所・取り組みが地域の内外と繋がりを生み、五城目町の地域コミュニティに循環の流れを生んでいる。自然の生態系(エコシステム)が新しいものと古いものの循環でできているのと同じように、町のコミュニティ内に循環が起こっているように感じました。

おわりに

一度枯れてしまった花壇の花を再生するのに時間がかかるように、一度停滞してしまったコミュニティに流れを生み出すのには時間と労力がかかります。その時間も労力もかかることを、ご自身の人生の一部として、楽しみながら各々活動されている五城目町の皆さんは本当に魅力的です。

今後もご縁をいただいた五城目町に滞在したり、活動に参加したりしながら、地域のサステナビリティについて考えていけたらと思います。

サステナブルなデザインに関してはトランスローカル・ラボを主催されている工藤Dr.(サステナビリティ学)のウェブサイトがおすすめです。



(勝手に記載してしまって良いのかなという不安もありつつ、ご紹介させていただきます)

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(仙台銘菓 萩の月 BBQスタイル笑)

p.s.滞在中にお世話になった五城目町の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。短い滞在でしたが、素敵な時間をありがとうございました。

Reference:
五城目町役場HP http://www.town.gojome.akita.jp/koho/6.html
Wikipedia 五城目町 https://ja.wikipedia.org/wiki/五城目町
BABAME BASE https://babame.net/index.html
一般社団法人 ドチャベンジャーズ https://dochavengers.or.jp/
事業構想「日本に「100万人の村」が誕生? 年貢を払えば誰でも村民に」
https://www.projectdesign.jp/201808/area-akita/005240.php
Translocal Lab https://www.shogokudo.net/





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