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新たな市場開拓をしたブルーライトカット JINS PC 【PR研究所048】

 2012年、メガネメーカーのJINSは新たな市場開拓に挑みました。そう、今ではおなじみのブルーライトカットメガネです。

 それまでは視力矯正のためにしか使われなかったメガネに、PCなどの「画面の光から目を守る」という新しい役割を与えたのです。

 このJINS PCは、「ディスプレイをたくさんみる現代人ならではの悩み」という社会の文脈にうまく合わせていったのです。

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(イメージビジュアル。公式HPよりスクショ。)

 JINS PCのターゲットは、「普段メガネをかけない人」だったそうです。現代人がたくさんディスプレイをみていることに着目し、ディスプレイから出る光「ブルーライト」を軽減できるメガネを考案しました。

 JINSは公式HPでも、ブルーライトの及ぼす影響について情報発信しています。

https://www.jins.com/jp/jins-screen/issue/

 ディスプレイの光に関連して、JINSは身の回りにあふれている「光」について考える「光の授業」を小学校に対して実施するなどして啓蒙活動をしています。

 まずこのような継続的な「ブルーライト」に関する情報発信を行い、次にさまざまなインフルエンサーを起用し徐々にブルーライトカットメガネは注目されていきます。

 CNET Japanによると、「発売から約半年間はあえてマスプロモーションを展開せず、徹底的にウェブでのプロモーションに注力。エンジニアや情報感度の高いITコアユーザー層をターゲットに、医学的な効果の裏付けをアピールしつつ商品の信頼感を醸成」したようです 。

 PRの事例として注目すべき点は主に1つあります。
 それは、段階的にPRをすすめている点です。最初は、普段からディスプレイをたくさんみている「コアな層」に対して、学術的な観点からブルーライトカットが有効だという情報発信を行います。次に一定の「コアな層」によるバイブスが出来上がったところで、大々的にマス向けに取り掛かります。(蒼井優さんや櫻井翔さんのCMとかもですね!)
 まず「コアな層」をしっかりつけていることが重要かもしれません。

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