弁当を病院に提供。 品川区のコロナ禍における「飲食店」「医療従事者」どっちも支えるキャンペーン 【PR研究所056】
品川区は、新型コロナウイルスへの対応策として「飲食店」「医療従事者」の両方を支えるキャンペーンをはじめました。
それは、区内の飲食店に弁当を発注し、病院に「ありがとう」のメッセージとともに無償で提供するものです。このときかかるお金は品川区が全額を補助するそうです。
(品川区公式HPより)
医療体制が追い込まれている現状に対し、食事を感謝のメッセージとともに届けよう!そしてお弁当を発注することで飲食店の売り上げに当ててほしい!という取り組みです。
飲食店は時短で営業することを求められているので、なかなか経営が難しいところもあります。双方にメリットがあることがわかります。
それにしても、かかる費用を品川区が全額負担するとは、、!!
このような取り組みは、アメリカのKFC(ケンタッキー)でも似たようなキャンペーンが見られます。いつかそっちも取り上げたい。
東京新聞Webによると、届いた弁当には「リスクと隣り合わせの中、みんなの命を守ってくれてありがとう」「微力ながらお力添えできたら幸いです」などと書かれたカードも添えられていたそうです。
品川区は、「輝く笑顔 住み続けたいまち しながわ」をスローガンに掲げています。今回のキャンペーンもそれらを体現するような取り組みだったのではないでしょうか。
正確な数は把握できてませんが、Web検索では多くの記事に取り上げられ、TVでも各局がこれらのキャンペーンを報道しています。
PRの事例として注目すべき点は主に1つあります。
区内の「飲食店」「医療従事者」の両方を支えるキャンペーンであることです。どっちかが抱える課題は、もう一方の課題のサポートになるかもしれない!というWin-Winなキャンペーンになっています。賢い。
また、品川区が負担することによって、補償の手厚い「区」なんだなあというポジティブなイメージも生み出すことができます。「区」単位で独自の取り組みをすることは、それぞれの「区」のイメージを形作る意味でも大きな効果をもたらします。